生育適温は15~20℃。“春まき夏どり”と“夏まき秋冬どり”の作型がありますが、病害虫の心配が少ない夏まきが育てやすいです。たねからでも育てられますが、暑い夏場の管理が難しいので、購入苗を植えつけるのがおすすめです。
植えつけ直後は台風や秋の長雨の時期と重なるため、湿害が出ないよう高畝にして水はけを良くしましょう。茎が高く伸び、葉も大きく茂ってくるので強風で倒れないように追肥のタイミングで株元にしっかり土寄せをします。心配な場合は支柱を立てましょう。
主茎につく大きな花蕾が「頂花蕾(ちょうからい)」で、わき芽が成長して次々と出てくる花蕾が「側花蕾(そくからい)」。頂花蕾の収穫後、側花蕾を楽しめるのは家庭菜園ならではです。
連作障害があるので同じアブラナ科の野菜は2年以上あけます。
本葉4~6枚のがっちりした苗を選びましょう。深植えにならないように株元が少し高くなるくらいに植えつけます。株元を手で押さえてからしっかり水やりします。
コナガやハスモンヨトウ、アオムシ、アブラムシなどがつきやすいので、防虫ネットや寒冷紗などをトンネルがけして防ぎま す。幼虫を見つけたらすぐに取り除きましょう。
定植4週間後頃、茎葉の成長が旺盛になったら、化成肥料を施用します(1m2あたり、8-8-8なら60g程度、14-14-14なら30g程度)。生育期間が長い冬どり栽培や、側花蕾を収穫する栽培では、頂花蕾が出始めた頃に、さらに2回目の追肥を同量施用します。茎葉や花蕾が成長すると、その重さで株が倒れやすくなるので、追肥と同時に株元に土寄せすると、倒れにくくなります。
頂花蕾の直径が10~15cmになったら、蕾が硬くしまっているうちに花蕾の下で切り取ります。収穫が遅れると蕾が膨らんで花が咲いてしまいます。
頂花蕾を収穫すると、わき芽が伸びて葉のつけ根にある側花蕾が次々と出てきます。品種にもよりますが500円玉くらいの大きさを目安に収穫しましょう。
側花蕾を楽しみたい場合は、頂花蕾を早めに収穫するのがコツです。
●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
植えつけの2週間前までに、1m2あたり完熟堆肥1kgと苦土石灰100g(いずれも前作に施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8なら100g、14-14-14なら50g)を散布し土に混ぜ込みます。
ブロッコリー(夏まき秋冬どり)の栽培スケジュール
(プランターでも畑でも栽培できます)