ネギの仲間ですがたねをまかず、たね球を植えつけ栽培します。プランター栽培もおすすめ
ワケギはネギよりも寒さに弱く、日当たりの良い暖かい環境を好むため、関東以西で多く栽培されています。たねではなく、分けつした球根(たね球)を植えつけます。
秋からぐんぐん成長し収穫の時期になったら、株元から3〜4cm残して刈り取ります。株が弱らないように追肥をすると、20〜30日でまた葉が伸びて収穫できます。冬は成長が止まりますが春になると再び伸びて2〜3回収穫できるので、引き抜いて収穫するのに対して、何度も収穫を楽しめます。
たね球をとる場合は、4月頃から葉を成長させ、6月頃に葉が枯れて休眠期に入ったら掘り上げます。陰干しでよく乾かして保存し、太って形の良い球根を選び、前作とは別の場所に植えつけましょう。
植えつけ
球根の枯れた皮を取り除き、1~2個ずつに分けます(たね球)。尖った方の頭が少し出るくらいに植えつけ、土をかぶせて軽く押さえたっぷり水やりをします。


発芽
10日ほどで10cmくらい芽が伸びてきます。

追肥
茎葉が伸びて株分かれが始まった頃に、1m2当たり化成肥料を8-8-8なら20g、14-14-14なら10g程度を施用し、株元に軽く土寄せをします。その後は3~4週間に1度程度、生育を見ながら同量の追肥をしてください。
伸びた葉だけを刈り取り収穫した場合は、市販の液肥(8-6-5など)を500倍程度に薄めて、株元にジョウロなどで施用すると、残った球根からの芽吹きが良くなります。


収穫
草丈が20~30cmになったら株元を3~4cm残してハサミで切るか、30cmくらいで抜き取って収穫します。収穫期が遅れると根元がらっきょうのように肥大して品質が低下するので、適期を逃さないようにしましょう。

追肥を続けると再び葉が伸びて、2~3回収穫が楽しめます。

球根の掘り上げ
6月頃、葉が黄色くなって枯れてきたら、晴れた日に球根を掘り上げます。

球根をザルや新聞紙に載せたり、束ねて吊るしたりして、風通しの良い日陰で乾かします。2~3個に分けて保存し、次の植えつけにたね球として使いましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
たね球を植えつける2週間以上前に、1m2当たり苦土石灰100gと完熟堆肥1kg(いずれも過去1年以内に施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2当たり化成肥料を8-8-8なら100g、14-14-14なら50g程度散布し、土に混ぜ込みます。
●ワケギの栽培スケジュール
(プランターでも畑でも栽培できます)
