家庭菜園 記事一覧

野菜の育て方

ビギナーに人気!季節に合わせた家庭菜園

サツマイモ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

暑さや乾燥に強く、連作障害も起きにくいので、家庭菜園の初心者にもおすすめです。
通気性と排水性がよい土壌を好むため高畝にして育てましょう。
秋にはイモ掘りが楽しめます。

 サツマイモは根が肥大したヒルガオ科の野菜で、形や食感、味など品種が多くいろいろ楽しめます。生育適温は16~35℃で、イモの肥大には20~30℃が適しています。植えつけまでに畑をよく耕し、畝はカマボコ型に土を盛って20~30cmの高畝にしましょう。黒色マルチを張ると地温と適度な水分が保たれ、苗からの発根がよくなり、雑草防止にもなります。
 苗は種イモから伸びた蔓を6~8節つけて切り取った「蔓苗」(さし穂)を植えつけます。「水平植え」や「斜め植え」「垂直植え」などの方法があるので、苗の長短や収穫したいイモの数、畑の広さなどに合わせて選択しましょう。遅霜の心配がなくなり地温15℃以上になったら植えつけます。
 寒さに弱いので霜が降りる前には収穫を済ませます。収穫後、2~3週間貯蔵して追熟させると、甘みが増しておいしくなります。

苗の準備

茎が太く本葉が6~8枚ついた、長さ25~30cmの元気な蔓苗を選びましょう。

苗の切り口を水につけてたっぷり吸わせ、葉がピンとなったものを植えつけます。

植えつけ

【水平植え】深さ5~10cmの植え溝を掘り、畝と平行に、苗を水平に寝かせて5~6節を土に埋めこみます。節がたくさんついた長い苗向きで、イモ数が多くなります。
【斜め植え】支柱などを使って斜め45度、深さ10~15cm位の植え穴をあけ、畝と平行に3~4節が埋まるように植えつけます。短い苗向きです。
【垂直植え】土の中に3~4節が埋まるように苗を垂直に差し込みます。狭いスペースの栽培に適し、イモ数は少ないですが一つひとつのイモが大きくなります。

イモは茎の節(葉のつけ根)から出た新しい根にできるので、節が土の中に入るように植えて葉の部分は地上に出します。植えつけ後は株元を手で軽く押さえ、たっぷりと水やりしましょう。基本的に水やりの必要はありませんが、根が出るまで1週間位は畑の表面が乾いていたら水やりしましょう。追肥は不要です。

収穫

植えつけ後120~150日が目安です。畝が盛り上がり茎葉が黄色くなり始めたら、晴れた日の午前中に収穫します。まず、蔓を鎌で刈り取り、イモを傷つけないように株から30~40cm離れた場所に鍬などを差し込んで掘り起こします。半日ほど畑に並べて干してから泥を落として集めます。

保存

風通しのよい日陰で2~3週間陰干しすると甘みが増します。イモは寒さに弱く、10℃以下になると黒く変色し傷んでしまいます。長期保存する場合は、新聞紙などで1つずつ包み、ダンボールや発泡スチロールの箱に入れて室内に置きましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス

指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)

苗を植えつける1ヵ月以上前に、完熟堆肥を1m2あたり1kg施用して深く耕して下さい。植えつけ直前の堆肥や未熟堆肥の施用は、イモの表面の肌荒れやコガネムシ被害の原因となります。植えつけまでに時間がとれない場合には、堆肥施用は控えて下さい。過去1年以内に石灰類を施用していない場合は、苦土石灰1m2あたり100gも施用して下さい。元肥の窒素成分の施用量は1m2あたり2~3g程度と、かなり少なめです。化成肥料(8-8-8)を利用する場合、1m2あたり30g程度に相当します。植えつけの1週間前に施用し土に混ぜ込んで下さい。窒素肥料のやりすぎは、蔓ばかりが伸びて芋の肥大や品質が悪くなる「蔓ボケ」の原因になります。サツマイモは「完熟堆肥で土づくりを行い、窒素肥料は控えめに」です。


●サツマイモの栽培スケジュール

スケジュール

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家庭菜園Q&A

家庭菜園のよくある質問に先生が回答

指導◎川城英夫(JA全農耕種総合対策部テクニカルアドバイザー) イラスト◎かとうともこQ.果菜類の苗の植え方を教えてください

 トマトやナスなど夏野菜は、これから苗の植えつけ本番を迎えます。苗の植えつけ時に大切なのは、植えた苗ができるだけ早く根を伸ばして養水分を吸収し、生育を開始させることです。これを「活着」といいます。
 葉がしおれたり、苗がぐらついたりすると活着が遅れるので、植えつけはできるだけ風のない日に行います。また、しおれを防ぐために、植えつけ前に苗にたっぷり水やりすることも重要です。
 根を切ると活着が悪くなるので、根鉢をくずさないように、丁寧にポットから出し、深さにも気を配って植えつけましょう。接ぎ木苗は、接ぎ木の接着面が土に触れていると耐病性のない穂木から発根して病気に侵されてしまうので、特に注意が必要です。
 高温性の夏野菜を植えつけるときは、植えつけの1~2週間前にマルチフィルムを張って地温を上げ、植えつけもできるだけ暖かい日に行います。マルチフィルムには土壌水分を保つ効果もあります。

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読者のわが家の味を料理のプロが再現!

オリジナルコロッケひき肉とひじきのライスコロッケ

京都府・すみれさん

1人分:約390kcal 調理時間:約35分(ひじきを戻す時間除く)

材料4人分(16個分)

  • 鶏ひき肉 150g
  • にんじん 20g
  • 油揚げ 1枚
  • 乾燥ひじき 10g
  • 温かいご飯 400g
  • しょう油 小さじ4
  • みりん 小さじ2
  • 薄力粉 大さじ2
  • 溶き卵 1個分
  • パン粉 1カップ
  • サラダ油 小さじ1
  • 揚げ油 適量
  • ラディッシュ 適宜

作り方

  1. ひじきは水で戻し、水気をきる。

  2. にんじん、油揚げはみじん切りにする。

  3. フライパンに油を熱し、ひき肉を入れて中火で炒め、色が変わったら、12を加えて炒め、しょう油、みりんを加えて混ぜ、火を止める。ご飯を加えて混ぜ合わせる。

  4. 3を16等分(1個約40g)にして丸め、薄力粉、溶き卵、パン粉を順につける。

  5. 揚げ油を高温(180度)に熱し、4をきつね色になるまで揚げる。

  6. 器に盛り、ラディッシュを添える。

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読者のわが家の味を料理のプロが再現!

オリジナルコロッケさといものコロッケ

大分県・安部小夜子さん

1人分:約360kcal 調理時間:約45分

材料4人分(12個分)

  • 合いびき肉 200g
  • さといも 8~10個(500g)
  • たまねぎ 1/2個
  • にんじん 50g
  • 小さじ1/4
  • こしょう 少々
  • 薄力粉 大さじ3
  • 溶き卵 1個分
  • パン粉 1.5カップ
  • サラダ油 小さじ1
  • 揚げ油 適量
  • 貝割れ菜 適宜

作り方

  1. さといもはやわらかくなるまで蒸し、皮をむいて熱いうちにつぶす。

  2. たまねぎ、にんじんはみじん切りにする。

  3. フライパンに油を熱し、たまねぎを入れてしんなりするまで炒め、にんじん、ひき肉を加えて炒め、塩、こしょうする。

  4. ボウルに13を入れて混ぜ、12等分にして俵型に成形し、薄力粉、溶き卵、パン粉を順につける。

  5. 揚げ油を高温(180℃)に熱し、4をきつね色になるまで揚げる。

  6. 器に盛り、貝割れ菜を添える。

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読者のわが家の味を料理のプロが再現!

オリジナルコロッケ 揚げないコロッケ

兵庫県・岡加代子さん

1人分:約350kcal 調理時間:約35分

材料4人分

  • 豚ひき肉 200g
  • じゃがいも 3~4個(500g)
  • たまねぎ 1/2個
  • ホールコーン(冷凍または缶詰) 50g
  • ピザ用チーズ 70g
  • 小さじ1/4
  • こしょう 少々
  • パン粉 大さじ4
  • サラダ油 小さじ1
  • パセリ(みじん切り) 適量

作り方

  1. じゃがいもは皮をむいて4等分に切る。たまねぎはみじん切りにする。

  2. じゃがいもをやわらかくなるまでゆでてザルにあげ、ボウルに入れてつぶし、コーンを加えて混ぜ合わせる。

  3. フライパンに油を熱し、ひき肉、たまねぎを入れて炒め、塩、こしょうする。

  4. グラタン皿に2を敷き、上にチーズを散らして3を広げ、パン粉を散らす。

  5. オーブントースターでパン粉に焦げ目がつくまで焼き、仕上げにパセリをふる。

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プロのおすすめレシピ

料理のプロがすすめる旬の食材を使ったレシピ

幅広の小麦麺を野菜やきのこなどと煮込んだ群馬の郷土料理おっきりこみ

料理◎大森いく子 撮影◎黒部徹

1人分:約220kcal 調理時間:約40分

材料4人分

  • だいこん 150g
  • にんじん 1/2本
  • さといも 2個(120g)
  • ごぼう 1/2本
  • 生しいたけ 3枚
  • 長ねぎ 1本
  • 油揚げ 1枚
  • 幅広のゆで小麦麺 2袋(1袋=300g)
  • だし汁 10カップ
  • しょう油 大さじ4
  • 大さじ2
  • みりん 大さじ2

作り方

  1. だいこん、にんじんは皮をむき、2~3mm厚さのいちょう切りにする。さといもは皮をむき、食べやすい大きさに切る。ごぼうは皮をこそげ、斜め薄切りにする。しいたけは軸を切って5mm幅に切る。長ねぎは5mm幅の斜め切りにする。

  2. 油揚げは熱湯をかけて水気を絞り、短冊切りにする。

  3. 鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰したら、長ねぎを除いた12を加えて中火で野菜に火が通るまで煮る。

  4. 3にしょう油、酒、みりんを加えて、麺を加え、2~3分煮たら1の長ねぎを加えてひと煮立ちさせ、できあがり。

ココがポイント

本来は家庭で手作りした無塩の生麺を、ゆでずにそのまま煮込みます。
市販の幅広のゆで麺を使って手軽に楽しめるようにしました。

料理の基本

切り方・煮方・揚げ方など調理の基本をプロが伝授

ピクルスを作る

料理◎大森いく子 撮影◎黒部徹

ピクルスは野菜を酢漬けにしたもので、西洋の漬物といわれています。
料理のつけ合わせや箸休めに作っておくと重宝します。

作り方

  1. 切る

    保存瓶は熱湯消毒して乾燥させておく。野菜は瓶の高さに合わせて、スティック状に切り、瓶に詰める。【目安】きゅうりは長さ半分にし縦4等分、にんじんは長さ半分にし縦6~8等分、たまねぎはくし切り。

    1
  2. ピクルス液を作る

    鍋に酢、水、砂糖、塩、唐辛子、ローリエ、粒こしょうを入れて、中火にかける。かき混ぜながら砂糖を溶かし、2分程沸騰させる。

    2
  3. 液を注ぐ

    野菜を詰めた瓶に、熱々の液を注ぐ。粗熱がとれたら蓋をし、冷蔵庫で保存する。

    3
  4. できあがり

    2~3日後からおいしく食べられます(写真は3日後)。日ごとに変わる風味をお楽しみください。

    4

●しっかりした食感の野菜(他に大根やカリフラワーなど)がおすすめです。香りづけにはローリエのほか
クローブやディルなどお好みのハーブでも楽しめます。
瓶の代わりにジッパー付の保存袋でも作れます。

タルタルソース

全量:約760kcal 調理時間:約10分(ピクルスを作る時間除く)

材料

  • ●ピクルス(500mlガラス瓶2本分)
    • きゅうり 1本
    • にんじん 1本
    • たまねぎ(小) 1個
    • セロリ 1/2本
    • パプリカ(赤) 1個
  • ピクルス液
    • 2カップ
    • 1カップ
    • 砂糖 120g
    • 小さじ2
    • 赤唐辛子 2本
    • ローリエ 2枚
    • 黒粒こしょう 20粒
  • ●タルタルソース(作りやすい分量)
    • 好みのピクルス(きゅうり、たまねぎは必ず入れる) 約120g
    • ゆで卵 3個
    • マヨネーズ 大さじ6
    • 練りからし(好みで) 小さじ1
    • 少々

作り方

  1. 上記を参考にピクルスを作る。

  2. ピクルスを5mm角に切り、1カップ分用意する。

  3. ゆで卵は黄身と白身に分け、白身は粗くみじん切りにする。

  4. ボウルに23の白身、マヨネーズ、からし、塩を入れて混ぜ合わせる。

  5. 4に黄身をほぐしながら加え、軽く混ぜ合わせる。

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野菜を使った作り置きじゃがいもとキャベツといかのマスタード和え

埼玉県・松岡典子さん

1人分:約155kcal 調理時間:約25分

材料4~5人分

  • じゃがいも 2個(300g)
  • キャベツ 6枚程度(250g)
  • するめいか(生) 1杯
  • にんにく 1片
  • 塩麹 30g
  • 粒マスタード 大さじ1
  • 黒こしょう(粗びき) 少々
  • オリーブ油 大さじ2

作り方

  1. じゃがいもは皮をむいて1cm厚さの半月切りにして水で洗い、耐熱の器に入れてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(600w)で4~5分加熱する。

  2. キャベツは一口大に切り、にんにくはみじん切りにする。

  3. するめいかは足、軟骨を抜いて洗い、皮をむいて一口大に切り、足は2本ずつに切り分ける。

  4. フライパンにオリーブ油、にんにくを入れて弱火で香りよく炒め、キャベツ、3、水大さじ2を加えて蓋をして2〜3分蒸し煮にする。いかに火が通ったら火を止め、1、塩麹、粒マスタードを加えて混ぜ合わせ、仕上げにこしょうをふる。

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野菜を使った作り置き揚げいんげんのねぎおかか和え

兵庫県・堀ノ内千恵子さん

1人分:約95kcal 調理時間:約15分

材料4~5人分

  • さやいんげん 300g
  • ねぎ 1本(100g)
  • 削り節 10g
  • だし汁 大さじ4
  • しょう油 大さじ2
  • 砂糖 ふたつまみ
  • 揚げ油 適宜

作り方

  1. さやいんげんはへたを切る。

  2. ねぎはみじん切りにする。

  3. 保存容器に2、だし汁、しょう油、砂糖を合わせておく。

  4. 揚げ油を180〜190℃に熱し、1を1/3量ずつ入れて1分程揚げて取り出し、残りも同様にする。

  5. 3に漬け込み、粗熱が取れたら削り節をふって和える。

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野菜を使った作り置きふきとさば缶のみそ炒め

岩手県・渡邊キミ子さん

1人分:約125kcal 調理時間:約20分

材料4~5人分

  • ふき 500g
  • さば水煮(缶詰) 1缶(200g)
  • 白いりごま 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1/2~1
  • みそ 大さじ3

作り方

  1. ふきは鍋の大きさに合わせて長さを切り、塩(分量外)をふって板ずりし、たっぷりの熱湯に3~4回に分けて入れ、1~2分ゆでる。冷水に取って冷まし、皮をむいて3~4cm長さに切る。

  2. フライパンにさば缶の汁を入れて熱し、1を入れて中火で汁気を飛ばすようにして炒め、ごま、砂糖、みそを加えて混ぜ、さばの身を入れて炒め合わせる。

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野菜の育て方

ビギナーに人気!季節に合わせた家庭菜園

キュウリ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

キュウリはナスやトマトなど果菜類の中では成長が早く、栽培がやさしいので初心者におすすめです。
病気に強い接ぎ木苗を植えつけてたくさん収穫を楽しみましょう。
朝採りのおいしさは格別ですよ。

 原産地はインド西北部のヒマラヤ南山麓といわれ、生育適温は18~25℃です。植えつけは遅霜の心配がなく、最低地温15℃以上になった頃に行いましょう。根は空気を好んで浅く広がるので、乾燥防止と病気の原因となる泥はねなどを防ぐため、敷きワラをしたりマルチを張ると効果的です。
 病害虫の発生を防ぐため、高畝にして水はけをよくし、整枝や摘葉を行って日当たりや風通しをよくしましょう。また、成長が早いのでどんどん収穫して、適期を逃したものもそのままにせずに切り取り、株が疲れないように気をつけます。
 特に、葉の表面に粉をふいたような白い斑点が現れる「うどんこ病」や黄色い斑点が現れる「べと病」などの病気にかかるリスクが高いので、これらの病気に強い耐病性のある品種を選ぶと安心です。
 連作障害があるので、同じ畑は2~3年はあけましょう。

植えつけ

本葉2~4枚でがっしりした苗を選びます。畝にマルチを張り、植穴をあけます。植穴にたっぷり水を注ぎ、水がひいてから、根鉢をくずさないように植えつけ根元を軽くおさえ、株の回りに水やりします。霜の心配がある時はトンネルなどの保温対策をとりましょう。

支柱立て・誘引

蔓性のキュウリは成長すると相当な重さになり、風の影響なども受けやすくなるので、長さ2m位の支柱を使ってがっしりとした合掌式支柱かキュウリ用のU字支柱を立てましょう。蔓が伸びてきたらキュウリ用のネットを張って上へと誘引してやります。

整枝・摘芯

親蔓を真っすぐ伸ばし、下から4~5節目までの子蔓(側枝)はすべて摘み取ります。それより上からは2節を残して摘芯し、親蔓の1本仕立てにします。
親蔓が支柱の高さまで成長したら、それ以上伸びないように摘芯します。その後は放任してもかまいません。

追肥

一番果の肥大が始まった頃から、1m2あたり化成肥料(8-8-8)40gを施用し軽く土寄せします。蔓の伸び方や果実の肥大の様子を見ながら、こまめに追肥するのがコツ。2週間に1度位が目安です。土が乾いている時は追肥と同時に水やりすると肥料の効きが速くなります。マルチ栽培の場合はマルチの穴と通路際にも追肥してください。

収穫

成長が早く開花から1週間ほどで収穫を迎えます。長さ18~20cmの実をハサミで切り取りましょう。夜間、水分を吸収して大きくなるので朝採りがみずみずしくおいしいです。
曲がり果や先細り果などの奇形果ができてくると収穫終盤のサインです。

●土づくりワンポイントアドバイス

指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)

植えつけの2週間以上前に、1m2あたり完熟堆肥2kgと苦土石灰100gを散布し、深く耕しておきます(どちらも前作で施用していたら不要)。キュウリの根は横方向に広く張ります。畑全面を耕すように心がけてください。
元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)100gを散布し土に混ぜ込みます。


●キュウリの栽培スケジュール

(ベランダでも畑でも栽培できます)

スケジュール

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家庭菜園Q&A 肥料編

肥料・土づくりのよくある質問に先生が回答

指導◎岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管) イラスト◎かとうともこQ.たくさん種類のある肥料、どれを使ったら良いのか迷います。

 野菜栽培などに利用する肥料は、化学肥料と有機肥料に大きく分けられ、更に化学肥料や有機肥料の中にも、色々な種類があります。それぞれの特徴を生かした使い方について考えてみましょう。

1.化学肥料と有機肥料の使い分け

 作物の根は水に溶けた無機物の窒素、リン酸、カリなどを、水と一緒に吸収します。水に溶けないタンパク質や繊維質などの有機物は、直接吸収することができません。
 一般的な化学肥料はその有効成分が水に溶けやすい無機物であり、水に溶けて直ちに作物の根に吸収されます。このため効きが早く、葉根菜類から果菜類まであらゆる作物の元肥および追肥に利用できます。とくに生育期間の短いコマツナなどの葉物類の栽培には、早く効く化学肥料が適します。
 一方、有機肥料はその成分がタンパク質や繊維質などの有機物で、土の中の微生物に食べられて分解されて、無機物の窒素やリン酸などに変化してから、初めて作物に吸収されます。このため、効くまでに時間がかかります。その反面、効果が長く持続します。また、土の中の有用微生物を増やし、土の環境を改善する効果があります。徐々に効果を発揮するので、生育期間が長いトマトやナスなどの果菜類や、果樹の栽培に適します。また、有機質肥料は主に元肥に利用します。

2.化学肥料の種類と使い分け

 化学肥料には三要素、すなわち窒素、リン酸、カリのうち、一要素のみを含んでいる単肥(硫安、過石、塩化カリなど)と、二要素以上を含む複合肥料があります。現在園芸店等で市販されている化学肥料の多くは複合肥料です。複合肥料には窒素:リン酸:カリを各8%前後程度含む「普通化成(または低度化成)」と呼ばれる化成肥料(8:8:8など)と、窒素:リン酸:カリを各14%前後程度(三要素の合計で30%以上)含む「高度化成」と呼ばれる化成肥料(14:14:14など)があります。これらのうち、まきむらや肥料焼けが起こりにくく、あらゆる種類の作物に使いやすいのは、三要素を8%前後程度含む、普通化成(8:8:8など)です。
 化学肥料には液肥と呼ばれる液状の肥料もあります。液肥は肥料成分が既に水に溶けているので速効性で、元肥、追肥のどちらにも使えます。果菜類にも葉根菜類にも有効な万能肥料で、効きが早いのが一番の特徴です。葉面散布(葉の表面に霧吹きなどで肥料を吹き付けて、葉から直接吸わせる方法)にも使えます。葉面散布は根が弱っていて肥料が根から吸えない状態のときなどに、高い効果を発揮します。
 特殊な化学肥料としてCDU化成やIB化成といった、水への肥料成分(窒素)の溶け方を、化学的にコントロールした肥料もあります。これらは水にゆっくり溶けながら長期間効果を発揮するので、トマトやナスなどの生育期間が長い果菜類などの栽培に適します。

3.有機肥料の種類と使い分け

 有機肥料の中でもよく使われる、油かす、魚かす、鶏ふん、骨粉の特徴と使い方を以下に説明します。
 油かすの成分は、窒素:リン酸:カリ=5:2:1%前後で、窒素含量が相対的に高く、また有機肥料の中では窒素の効きが比較的早いのが特徴です。
 魚かすは同8:8:0%前後で、窒素とリン酸を同程度含みますが、カリを含まないのが特徴です。その他に、石灰を10%程度含みます。
 乾燥鶏ふんまたは発酵鶏ふんとして市販されている鶏ふんは、同3:5:2%前後で、有機肥料の中では窒素、リン酸、カリの3要素のバランスが比較的整った肥料です。ただし、石灰を10%程度含みます。このため多量に施用し続けると、土壌がアルカリ性化するので注意が必要です。
 骨粉は同4:20:0%前後でリン酸の含量が突出し、カリを含みません。また石灰を30%程度と多量に含む特徴のある肥料です。
 上記の有機肥料の成分値は、天然のものなので多少の変動があります。しかし傾向として把握した上で、上手に組み合わせて利用すると便利です。油かすはリン酸が少なく、魚かすや骨粉はカリを含まないので、油かすで窒素とカリを供給し、不足するリン酸を魚かすや骨粉で補うという組み合わせでの使い方が考えられます。鶏ふんは有機肥料の中では窒素:リン酸:カリのバランスが比較的よくとれてはいますが、上記のとおり石灰含量に注意が必要です。
 これらの有機肥料は、前述のとおり土壌中の微生物により分解されて、無機物の窒素やリン酸などに変化してから効果を発揮します。このため、施肥から作付けまで1~2週間程度の時間を置く(地温が低いほど長く)必要があります。

4.堆肥と肥料の役割の違い

 肥料の使い分けの話からは少し横道にそれますが、堆肥と肥料の役割の違いについて最後に述べます。
 「堆肥」はワラ、剪定屑、家畜糞などの原料を単独または混合して堆積し、数か月以上発酵させたもので、繊維質を多く含み、土の中の有用な微生物のエサとなり、土壌の保水性、排水性、通気性などの物理性を改善し、土を柔らかくする効果があります。即ち「堆肥」は作物の根が働きやすい快適な環境を、根の周りに整えるために施用するものです。
 一方、化学肥料や有機肥料などの「肥料」は、窒素・リン酸・カリなどの、作物の成長に必要な栄養分を土の中に補給するために施用するものです(有機肥料には土壌微生物を増やす働きも併せて期待できる)。人の衣・食・住に例えれば、「堆肥」は作物にとって「衣と住」のようなもの、「肥料」は「食」そのものです。

5.まとめ

 化学肥料「のみ」では、野菜を末長く健康に育てることは困難です。これは野菜が病気や害虫や気象災害などに負けずに、健康に育つためには、土壌中に多様な微生物が生息している必要があるからです。土壌中の微生物は団粒構造(2022年9月参照)の土壌を作り、土壌の通気性、排水性、保水性を高めてくれます。また植物病原菌の活動を抑える効果も期待でき、健康な野菜作りのために不可欠な存在です。土壌中で多様な微生物が活動するためには、そのエサとなる有機物が必要です。しかし、作物を栽培すると土壌中の有機物は徐々に消耗します。このため、作物を栽培する畑の土壌には、人が何らかの形で有機物を補給する必要があります。
 化学肥料だけでは土の中の有機物は消耗する一方です。しかし、化学肥料は効果が素早く現れ、元肥や追肥にいつでもどんな作物にも高い肥料効果を発揮します。なたね油かすや骨粉などの有機肥料は、肥料としてゆっくりと持続的に効果を発揮すると同時に、土壌中の有用微生物の増加にも役立ちます。牛ふん堆肥やバーク堆肥などの堆肥は、有用微生物のエサとなる有機物を効率よく土壌に補給し、作物の根にとって住みやすい環境を作るためには欠かせない存在です。化学肥料と有機肥料と堆肥とを、上手に組み合わせて利用することが、健全な野菜作りにつながります。

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