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半世紀ぶりに新顔登場【指定野菜】
指定野菜に仲間入り 使いやすく人気なブロッコリー

生活に欠かせない重要な野菜として国が位置付ける「指定野菜」に、2026年4月からブロッコリーが加わりました。新たな追加は、実に52年ぶり。手軽に使えて栄養たっぷり、健康志向の高まりも追い風となって需要がどんどん拡大しています。
今回は、「指定野菜」追加の背景と、全農が進める業務用大玉ブロッコリーの普及促進の取り組みについて紹介します。

業務用大玉ブロッコリー

健康志向で人気上昇 国産品への置き換え目指す

 指定野菜とは、消費量が多い野菜をいつでも食べられるようにするために、「野菜生産出荷安定法」に基づいて国が定めている野菜です。キャベツ、ジャガイモ、トマト、ナスなど、計14品目あります。これらの野菜は、作付面積などの条件を満たした「指定産地」で生産が続けられるように、豊作時などで野菜の価格が下がった際は、生産者へ補てん金を交付する制度が設けられています。
 ブロッコリーはさまざまなニーズの高まりから消費が増え、15番目の指定野菜となりました。生産量は年々増えており、国内の作付面積は1万7300ヘクタールと、12年連続で過去最高を更新しています。

ブロッコリー 作付面積の推移

 では、なぜブロッコリーはたくさん食べられるようになったのでしょうか。要因のひとつに栄養価の高さがあります。免疫の働きを助けて抗酸化作用もある「ビタミン群」や、むくみの軽減や血圧の抑制を期待できる「カリウム」、貧血予防に役立つ「鉄」や「葉酸」などを豊富に含んでいます。さらに野菜としては珍しく、たんぱく質も含まれています。健康志向が高まる中、近年では美容や健康維持のために筋力トレーニングをする人が増え、低脂質・高たんぱくな食材として人気が高まりました。
全農では、需要の増加に対応するべく18年から業務用大玉ブロッコリーの生産拡大に取り組んでいます。冷凍食品や総菜などに使われるブロッコリーは、輸入品の利用が多く、国産への置き換えを進めるためです。単位面積当たりの収穫量が多くなるように、花蕾(からい)の大きな品種の契約取引を生産者に提案しています。一般的なブロッコリーと比べ大ぶりですが、味は折り紙付きです。19年には、大手コンビニエンスストアでこのブロッコリーを使った総菜パックが発売されるなど、小売業者と連携して利用拡大にも力を入れています。
 さらに、大玉ブロッコリーの栽培は生産者の負担を軽減する側面も。キロ単価で取引されるため、青果向けと比べ規格が細かくなく、選別作業の手間が減ります。消費者にとっても、安定した価格でおいしい国産品を選べるメリットがあります。

※農林水産省「作物統計調査 作況調査(野菜)令和5年産野菜生産出荷統計」2024年12月23日

栄養と彩りをプラス ブロッコリーの賢い食べ方

 ブロッコリーは、電子レンジで簡単に調理でき、冷凍保存も可能な使い勝手の良い食材です。サラダ、炒め物、煮込みなど、幅広い料理に使えるのも魅力。茎にもビタミンなどの栄養素が多く含まれるので、捨てずに使うのがおすすめです。外側の硬い皮を厚めにむいて短冊切りにすると、花蕾と同様に調理できます。茎の歯応えを生かすなら、和え物がぴったり。おかか和えやごま和えのほか、ニンニクとごま油で韓国風に、粒マスタードとワインビネガーで洋風にとアレンジも豊富です。
 春の食卓に緑が映えるブロッコリー。お弁当の彩りに、もう一品ほしいときの小鉢に、さまざまな料理でブロッコリーを堪能しましょう。