【宮崎県日向市】

宮崎のおいしいチキンを食卓へ はまゆうどり

文◎編集部 撮影◎磯野博正

ブロイラー飼養羽数日本一の宮崎県では、恵まれた自然環境の中、健康な鶏づくりを追求した国産若どりが県内各地で生産されています。
生産から食肉・加工まで一貫体制で、徹底した管理のもと丹精こめて、安全安心な鶏肉を生産・販売している宮崎くみあいチキンフーズ株式会社を訪ねました。県花「はまゆう」の名前を冠した「はまゆうどり」は給与飼料にこだわった若どりで、肉にビタミンEを多く含む同社自慢の銘柄鶏です。

成長に合わせた専用配合飼料

「将来は20万羽規模を目指したい」と(株)日向みらいファームの髙橋慎也代表取締役

 銘柄鶏は一般の若どり(ブロイラー)と鶏種は同じでも、特別な飼料を与え、飼育方法などを工夫した鶏のことをいいます。
「はまゆうどり」は、宮崎くみあいチキンフーズ(株)の自社孵化(ふか)場や契約種鶏場で生まれた素ひなを、県内の契約農場でJAグループの飼料工場で配合した専用飼料を与え、飼育されている銘柄鶏です。飼育期間は一般の若どりと同じ50日前後で、鶏種も同じです。
「ビタミンEが肉中に多く含まれるよう飼料に添加しています。うま味要素の脂を改良するため、出荷2週間前からパーム油粉末を添加し、ヨーグルゲン(発酵乳粉末)や木酢酸なども与え、生まれてから出荷前まで成長段階に合わせて健康に配慮した専用飼料で育てています」と説明してくれた、宮崎くみあいチキンフーズ(株)生産部生産課の岡村啓志郎課長補佐。

孵卵機から集められ、ワクチン接種を受ける生まれたばかりのひよこ

 今回は取材のため特別に、孵化場や飼育農場、食肉・加工場に入れてもらうことができました。もちろん、部外者の私たちは外から病気を持ち込まないように、手洗い消毒後、使い捨てのツナギ服を着て長靴にはき替え、帽子、マスク、手袋などで完全に覆うことが原則です。
「鶏の卵は21日で孵化します。わずか45g前後で生まれた素ひなを飼育農場で約50日間かけて健康な鶏に育てていきます。生まれてから72時間の飼育管理が重要なので、その日のうちに飼育農場に届けます」とのこと。訪れた佐土原孵化場では1日に3~3.5万羽のひなが誕生し、ワクチン接種後すぐに県内の契約農場に運ばれます。

快適環境を整えて、ストレスをなくす

「はまゆうどり」と「国産若どり」を合わせて11万羽/回(年5回転)生産する株式会社日向みらいファームを訪れました。鶏舎1棟ごとに1万羽の素ひなを受け入れ、生鳥出荷後は全ての鶏糞を搬出後、鶏舎の洗浄、消毒を徹底して清潔な鶏舎環境を整え、次の素ひなの受け入れ準備をします。

鮮度が命の処理工場内。新鮮で安全安心な商品づくりをめざします

「生後3日間は食欲旺盛で、その時に食べる力をつけるとその後の成長がよくなります。腸の発育も5~7日で完成するといわれているので、受け入れ直後からこまめに見回り、ひなが立ち上がって歩き、よく食べるように気を遣います。また、ひなは寒さに弱いので、夜間の冷えから守るため、季節を問わずヒーターで31~32℃に保ちます。鶏舎内の温度と湿度、換気のバランスも重要で気が抜けません」と、代表取締役の髙橋慎也さん。夏はミストシャワーを使用し気化熱で鶏体を冷やし、換気扇で新鮮な空気を導入して熱を排出します。快適な環境を整え、鶏にストレスがかからないよう体調管理を行い、一羽一羽大切に育てて送り出すように心がけています。

フレッシュ(冷蔵)商品として梱包出荷される「はまゆうどり」

 こうして健康に育てられ、平均体重3kgで、宮崎くみあいチキンフーズ(株)の食鳥処理工場に出荷されます。訪れた北部工場では鶏を受け入れて生体・内臓などの検査後、次々と各ラインで解体、食肉に処理され、フレッシュ(冷蔵)や冷凍品として梱包まで約80分というスピードで鮮度を保ち、1日約3万羽の若どりが製品になります。一人一人が、まごころを込めて、調理する人が使いやすく、安全で新鮮な商品を提供しています。平成31年7月には北部工場と中部工場を統合して新工場稼働も決まっており、輸出事業への取り組みも始めています。
鶏王国の宮崎から全国に、さらに海外へ、「はまゆうどり」「国産若どり」の美味しさをお届けします。
(国産チキンの安全の取り組みなどについて、こちらで説明していますのでご覧ください)

●宮崎くみあいチキンフーズ
【ブロイラー(うち「はまゆうどり」)】 生産概要
生産農場 : 168農場(83農場)
年間生産羽数 : 約3,100万羽(約290万羽)
年間出荷量 : 約94,300トン(8,800トン)
主な出荷先 : 九州、関西、中京など

「美味しい笑顔を想いながら、健康な鶏を宮崎からつくっていきます」と、宮崎くみあいチキンフーズ(株)の岡村課長補佐

2017.11更新