【青森県つがる市】

芳醇で濃厚、あふれる果汁 メロン

文◎編集部 撮影◎磯野博正

青森の農産物といえば、日本一の生産量を誇るリンゴやニンニク、ゴボウなどがありますが、メロンも全国4位の主産県(2017年度統計実績)。
なかでもつがる市は県全体生産量の7割以上を占める中心的な産地です。
日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい気候の中で栽培されるメロンは、糖度が高く大玉です。
JAごしょつがるでは最新鋭のメロン選果機の導入により、市場から高い信頼を得ています。

糖度が高く、大玉で高品質

JAごしょつがるメロン部会の工藤勇一さんと礼子さんご夫婦

 つがる市の日本海側の丘陵地帯には、「屏風山」と呼ばれる砂防林があります。300年ほど前に津軽藩が植林し、「びょうぶ」をめぐらしたようだというのがいわれだそうです。冬は雪に閉ざされ、強い西風で地吹雪が発生する厳しい自然環境にありますが、この地域一帯は全国でも有数のメロン産地となっています。
「海岸線に沿ったこの砂丘地帯は、かつて『屏風山すいか』で名をはせたスイカの大産地でした。ところが、スイカは連作によって品質が低下し、収量も減少したことから、メロンに切り替える生産者が多くなり、30年ほど前にメロンを作り始めたのを契機に、メロン産地としての地位が確立されました」と、JAごしょつがる木造総合支店販売指導課の片山和善係長。メロンに転換した当初は露地栽培のプリンスメロンでしたが、ハウスや露地の雨除けトンネルを使用した栽培が導入され、緑肉のタカミメロンを中心に、キスミーメロ ン、赤肉のレノンメロンなどネット系の品種を組み合わせて、「つがるブランド」のメロンとして出荷しています。

 メロンの苗の植えつけは地温が十分に上がった3月末頃から始まります。
「主力品種のタカミは、全国のメロン産地で栽培されていますが、青森県での収穫時期は7月上旬から8月中旬です。日照時間が長い時期に実が生長し、昼と夜の温度差が大きいので糖度が高く、充実してサイズもよく高品質のメロンが生産されています」と、片山係長。
 全体として8月に出荷のピークを迎えますが、品種ごとに少しずつ収穫時期がずれるので、9月中旬頃までいろいろなメロンが楽しめます。

最新鋭の選果機で品質保証

つるを切るとオレンジ色の樹液があふれてきます

 JAごしょつがるメロン部会の工藤勇一さんの畑を訪ねると、タカミメロンの収穫最盛期を迎えていました。緩やかな斜面に広がるメロン畑のトンネル。工藤さんは約1ヘクタールに、タカミ、キスミー、レノンを合わせて5000本を栽培し、奥様の礼子さんと二人で管理しています。
「暑くはないか、寒くはないかと、1日に何度もトンネルを開け閉めして温度管理をして回るのが大変。1日に2万歩は歩くよ」と、勇一さん。暑い中、毎日腰をかがめながらの作業は辛いですが、収穫を迎えるとその苦労も一気に報われます。
「メロンのつるを切ると、オレンジ色の樹液が出てきます。この樹液は時間が経つと黒ずんで美しい網目を汚してしまうので、つかないようにあらかじめ切って樹液を出し、1個1個ふき取りながら収穫していくんですよ」と、奥様が説明してくれました。

最新鋭の複合型光センサー選果機で細かく選別

 手塩にかけて作られたメロンはコンテナでJAの選果場に運ばれ、最新鋭の複合型光センサー選果機で糖度はもちろん、重さ、体積、形状、ネットの粗さなど外観までチェックして出荷されます。また、選果機を通ったすべてのメロンには通し番号がつけられ、生産履歴をたどることができます。選果場は隣接するJAつがるにしきたも利 用しており、JA間で連携をして、メロン産地として安定出荷を行っています。

糖度17度以上の極上品にはプレミア ムメロンのシールを貼って出荷

「専用選果機で正確により早く品質測定できるようになり、市場からの信頼は高まりました。平均糖度は15〜16度ですが、17度以上で外観の優れた極上品は『プレミアムメロン』として販売しています」と、胸を張る片山係長。品質、数量の安定で「つがるメロン」のブランド力向上の勢いは止まりません。芳醇でジューシーな果汁、とろける美味しさをどうぞご堪能ください。

●JAごしょつがる
【メロン】生産概要(2018年度実績)
生産者:147名
栽培面積:約50ヘクタール
出荷量:約1,000トン
主な出荷先:青森県内、東京、名古屋、大阪

「今が旬のつがるブランドメロンをどうぞ」と、JAごしょつがるの片山係長

2019.08更新