時代に合わせて進化し続ける

坂本産業(株)のたまご生産は、誕生した翌日の雛の導入から始まります。自然豊かで清涼な山間部に立地する鶏舎は、温度、湿度、空気、光量などをコンピューターで自動制御、衛生管理とバイオセキュリティーも万全に施されています。
「毎月15万羽の雛を導入して、まず育雛(いくすう)舎で大切に育てます。その後は育成舎に移して、たまごを産むための体づくりです。病気にかからない抵抗力のある健康な鶏に育てます。120日齢で成鶏舎に移していよいよ採卵となります。成鶏農場のひとつ成羽農場では、現在15棟で75万羽を飼養しています。しんたまごはその中から最適なロットを指定して生産しています」と、説明してくれた坂本産業(株)成羽GPセンターの坂本健治センター長。

しんたまごは専用飼料で、人間の体内では作ることのできないオメガ3系の必須脂肪酸α‐リノレン酸やビタミンEをたまごに多く含ませることで栄養成分を強化し、生で美味しいたまごを追求してきました。妊娠初期や授乳期に不可欠な葉酸(ビタミンB群の一種)をプラスしたり、飼料の自給率向上へ国産玄米を飼料に加えたり、新たな取り組みも意欲的に取り入れています。
「しんたまごにはバランスよく栄養が含まれています。同じ栄養を摂るために高価なサプリメントを飲むのならば、美味しいしんたまごを毎日1個食べることをぜひお勧めしたいです」と、坂本センター長。
しんたまごはワンランク上の美味しいたまごをつくりたいという開発当時の思いを大事に、時代に合わせて進化し続けているのです。
最初に手に触れるのはお客様です

緑に囲まれた最適な環境で産まれたたまごは、HACCP(※)に基づく衛生管理を実施するGPセンター(洗卵、選別、包装施設)に運ばれます。GPセンターでの一連の選別・包装工程は自動化されて人の手が触れることがなく、なんと、最初にたまごに触れるのは購入したお客様というクリーンなパック卵です。まず、洗卵・乾燥後に目視で検卵、さらに精密な機械で検卵されます。コンピューターの画像診断で汚卵を除去し、打診音でヒビ割れをチェック、血の混入した卵や無黄卵などを光で検出して取り除きます。紫外線殺菌をして、重量ごとに自動で選別したたまごは温度管理された倉庫に一時保管。商品出荷計画に合わせて、コンピューター管理で重量サイズごとに倉庫から引き出され、パック作業も全自動で効率よく進められます。
(※)食品の安全性を確保する管理手法。危害分析重要管理点の略語

「品質のよいたまごを生産した農場の成果をGPセンターがしっかり受け継ぎ、安全に新鮮なままお届けすることが第一です。検査もパッキングも最新技術を駆使してスピーディに処理し、鮮度保持に万全を期して、たまごは産まれたその日に選別しています」と、坂本センター長。
自社検査センターで細菌などの抜き取り検査をするほか、専用飼料、生産農場、GPセンター、製品のたまごまで、独自の品質管理が定められ、様々な検査が行われています。


「いろいろなたまご商品を生産していますが、しんたまごは白身がぷりんと盛り上がって、黄身が明るく鮮やかな黄色でとってもきれい。とにかく生で食べて美味しさを実感して欲しい」と、坂本センター長。
「センター長に太鼓判をおしてもらえるなんて、販売する側としてこんなにうれしいことはありません。全農グループならではの品質管理で一切妥協することなく、これまで以上に自信をもってお客様にお届けします」と、同社まで案内してくれたJA全農たまご(株)西日本営業本部・第1営業部鶏卵課の池田貴弘さん。
たまごを生で食べるのは日本ならではの習慣です。安心して食べていただくために真面目な努力を重ねています。生でも、料理しても、スイーツ作りでも、食卓を美味しく彩るしんたまごをどうぞお召し上がりください。
●坂本産業株式会社 成羽GPセンター
【たまご】生産概要
飼養羽数:75万羽
出荷量:650トン/月
主な出荷先:関西・中四国