ここ数年の猛暑により、夏にたねをまくキャベツなどの葉菜類では、苗の活着不良や害虫による被害が多発しています。
そこで、葉菜類の苗の活着を良くする方法と手軽に虫害を防止するやり方を紹介します。
〇葉菜類の苗の植えつけ方
キャベツやブロッコリーなど、育苗する葉菜類は、植えつけ後の活着がその後の生育を大きく左右します。
まず、高温期の植えつけは、気温が低下する夕方に行うと良いでしょう。
苗には、植えつけ前後にたっぷり水をやります。植えつけ前の水やりでは、液肥を規定の濃度に薄めて与えると、活着とその後の生育が早くなります(図1)。

苗を植えつける深さは、結球下部に病気が出やすいレタスでは根鉢が隠れる程度とします(写真1)。一方、キャベツやブロッコリー、ハクサイなど、アブラナ科野菜の苗は、風で胚軸が折れないように子葉のつけ根が埋まるくらい深植えします(写真2)。
植えつけ後にもたっぷり水をやり、さらに活着するまでの2~3日、苗がしおれないように水をやります。


〇手軽に虫害を防止する方法
ハイマダラノメイガ(シンクイムシ)やアオムシなどによる被害を防止するため、植えつけ前に植穴や株元に粒剤タイプの浸透移行性殺虫剤を施用しておくと、3~4週間虫害を防止できます(写真3)。
