産地リレーで秋まで楽しめる【枝豆】

地域色豊かで風味もいろいろ
種類多彩な「枝豆」にズームイン!

夏のビールのお供に欠かせない枝豆。
大豆が熟す前に若採りした豆を食べます。
熟した大豆は穀類ですが、枝豆は野菜として出荷販売されています。
大豆の豊富なタンパク質と野菜のビタミンを併せ持つ、枝豆の魅力を探ってみました。

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 昔は田んぼのあぜに自家用として植えられていたことから「あぜ豆」と呼ばれていました。枝豆という名前は、枝付きのままゆで、枝付きで売られていたのが由来だそうです。
 大きく分けて「青豆(白毛枝豆)」「茶豆」「黒豆」があり、うぶ毛が白色で緑色が鮮やかな青豆(白毛枝豆)が最も一般的な枝豆です。茶豆系といえば山形県・鶴岡周辺の在来品種「だだちゃ豆」や新潟県の「新潟茶豆」「くろさき茶豆」、黒豆系では兵庫県・丹波の黒豆や京都府の「紫ずきん」などがあり、独特の風味で人気です。青森県の「毛豆」や千葉県の「小糸在来」など在来種のほか、種苗会社の品種改良も進み、今では枝豆専用の品種が400種類以上あるといわれています。全国で栽培されている「湯あがり娘」は、「青豆×茶豆」のハーフ品種だそうです。
 枝豆は大豆と野菜、両方のいいところを兼ね備えています。良質なタンパク質が豊富なうえに、ビタミンB1やカルシウム、大豆にはないビタミンCが含まれています。また、アルコールの分解を促して肝臓の負担を和らげる機能が期待されるメチオニンも含み、ビールに枝豆は理にかなった組み合わせといえます。もちろん、子どもたちのおやつにもおすすめです。
 枝豆は変幻自在の食材です。サラダなどに散らすと緑色が映えます。ゆでた豆と米を炊き上げた豆ごはんで甘みと香りを味わうのは鉄板のおいしさ。ゆでるだけでなく、焼き枝豆もお試しを。フライパンで焼くだけで、一段と濃いうま味を味わえます。夏らしい清涼感を楽しむなら牛乳や生クリームを加えた冷製ポタージュスープもいいですね。
 枝豆のシーズンは始まったばかり。これから中生、晩生品種へ、温暖な地域から東北、北海道へと品種・産地がリレーします。各産地から登場する多彩な品種を食べ比べれば、きっと新しい発見があるはず。地元のスーパーやJAの直売所をチェックしてみてください。お店にない枝豆を食べてみたいときは、JAタウンでも購入できます。

枝豆の購入はこちら【JAタウン】

主産地の全農担当者に聞く!

おすすめ品種やおいしい食べ方

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 野菜生産出荷統計によると2021年度の作付面積トップ3は新潟、山形、秋田。3県の全農の広報・野菜担当に、おすすめの品種や食べ方を聞きました。
 作付面積が全国1位なのに県内で大量に消費するので、出荷量は1位ではない新潟県。ゆでた時の独特の香りとかむほどに広がるうま味が特長の「新潟茶豆」と「新潟あま茶豆」がおすすめ。枝豆を愛する県民の推しは香りの茶豆です。
 山形県は「だだちゃ豆」が有名ですが、だだちゃ豆よりサヤと実が大きい晩生品種の「秘伝豆」も県内ではポピュラーな品種。県内主産地の庄内地方では、枝豆をサヤごとみそ汁に入れる「枝豆みそ汁」が一般的といいます。サヤからだしが出てうま味が増すそう(※サヤは食べません)。豆を潰して砂糖を加えた「ずんだ」は餅だけではなく「ずんだシェイク」などのアレンジも楽しまれています。
 秋は枝豆が最もおいしくなる季節という秋田県のおすすめは、9月上旬から収穫が始まる「あきたほのか」。県オリジナルの品種で、コクのある濃い味わい、大粒で食べ応えのある品種です。カレーやチャーハンに入れることもあるとか。サヤごと焼き枝豆にして、ニンニクやたらこなどでアレンジしたり、バターやしょう油を加えたりして食べるのもおすすめです。

2023.07更新

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