日本茶を楽しもう 【緑茶】

日本茶を毎日美味しく飲んで健康に!

「朝茶は福が増す」ということわざがあるように、昔からお茶を飲む習慣は縁起のよいものでした。古くは薬として重宝されたように、カテキンやカフェインなどの成分が溶け出した緑茶はさまざまな健康機能が知られ、海外でも関心が高く輸出も増加しています。今年も新芽が芽吹き、新茶の季節がやってきました。美味しくて健康によく、気分をリフレッシュさせてくれる日本茶の魅力を探ってみました。

日本へは平安時代初期に遣唐使が中国から持ち帰り、当時は薬として飲まれていたといわれています。その後、宋に渡った栄西禅師が持ち帰った茶の種を京都栂尾の高山寺に託して本格的な茶の生産がはじまります。栄西禅師は茶の効能と製法を著した「喫茶養生記」を源実朝に献上し(1214年)、茶業の発展や普及に大きな役割を果たし「茶祖」と呼ばれています。庶民の飲み物として緑茶が親しまれるようになり、日本各地に広まったのは江戸時代後期です。
 明治時代から産地の気象条件などに応じた品種改良が盛んに行われ、静岡で誕生したのが「やぶきた」(1908年発見)です。寒さに強く根付きやすい、お茶の主流である煎茶向きであるなど優れた点が多く全国に広まりました。なんと、一世紀以上経った今でも栽培品種の7割を占めているほどです(平成27年度農水省調べ)。
 厳しい冬を越した一番茶(新茶)は冬の間に養分が蓄えられ、うま味成分のアミノ酸を多く含み、うま味、香り、味はもちろん、縁起物としても珍重されています。
 お茶の味にかかわる主な成分はアミノ酸、カテキン、カフェインです。これらの成分はお茶をいれるお湯の温度によって溶け出し方が違い、お茶の味が決まります。アミノ酸はぬるめのお湯でも溶け出しますが、渋みや苦み成分のカテキンやカフェインは溶け出しにくいため、うま味、甘みの濃いお茶になり(玉露に適す)、70℃くらいのお湯でいれると苦み、渋みも加わりバランスのとれたお茶になります。熱湯でいれると強い味のお茶になります。また、ほうじ茶や番茶も熱湯でいれると香りが引き立ちます。
 お茶の注目成分はカテキン、カフェイン、テアニンなどです。特にカテキンは強力な抗酸化作用があり、食中毒菌などに対する抗菌・殺菌効果も確認されています。鼻やのどについたウィルスも緑茶でうがいをすると増殖を抑えられることが知られています。緑茶を飲むと頭がスッキリし、集中力が高まる、さらにリラックスするのはカフェインやテアニンの作用です。他にも、疲労回復、肥満予防、口臭・虫歯予防、腸内環境の改善、抗アレルギー作用など、緑茶の保健機能はたくさんあり、健康食品として海外で特に注目されています。
 お茶は病気を治す薬ではありませんが、毎日美味しく飲んだり、ほっと一息ついたりすることで、病気を遠ざけ健康によい影響を与えてくれます。年々増えている訪日外国人の皆さんを日本茶でおもてなしができたらいいですね。

煎茶のいれ方

お茶は味、香り、色を楽しめる飲み物です。製法の違いにより何種類ものお茶があり、グレードがありますが、茶葉の量、湯の量、湯の温度、浸出時間などでも、味や香りなどは微妙に異なります。自分の好みに応じて、急須でゆったりとお茶をいれて楽しみましょう。

1.水は必ず沸騰させて量をはかり適温に冷ます

1.水は必ず沸騰させて量をはかり適温に冷ます

(人数分の茶碗に八分目ほど注ぐ)

2.茶葉をはかる

2.茶葉をはかる

(1杯約2~3グラムが目安)

3.冷ましたお湯を急須に入れて浸出させる

3.冷ましたお湯を急須に入れて浸出させる

(上級煎茶で70℃・2分くらい、中級煎茶90℃・1分半くらい)

4.茶碗にお茶を注ぐ。最後の一滴まで出し切る。

4.茶碗にお茶を注ぐ。最後の一滴まで出し切る。

(量や味を均等にするため、「廻し注ぎ」をする)

※二煎目は、一煎目より高い湯温で、浸出時間も半分くらいでいれる。

参考:農林水産省:お茶のページ
www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/ocha.html

2019.04更新