July

チンゲンサイ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

中国野菜の代表格のチンゲンサイ。
春まきから秋まきまで長期間の栽培が楽しめます。
丈夫で育てやすくプランター栽培もおすすめです。
アブラナ科なので夏場は特に害虫対策に気をつけましょう。

 生育適温は20℃前後と涼しい気候を好みますが、夏の暑さや病気にも比較的強く、春から秋まで栽培が可能です。成長に合わせて間引きをし、株間をあけてがっちりした株に育てます。特に気温が高い時期は葉が広がって育つので株間を少し広めにとりましょう。
 栽培時期や品種によって収穫適期は異なります。株が大きくなりすぎると葉が硬く食味が悪くなるので、種袋に書いてある収穫の目安(夏場は30~40日、冬場は70~80日)を参考に適期を逃さないようにしましょう。ミニ種は普通種より早く収穫できるので、夏休みに子どもと一緒にプランター栽培を楽しむのもいいですね。
 アブラムシなど害虫被害が多いので、夏場は防虫と日よけを兼ねて寒冷紗をかぶせるのも効果的です。
 連作障害があるので同じ畑は1~2年あけましょう。

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深さ1cm程度のまき溝を作りすじまきにします(株間15cmで4~5粒の点まきでも可)。土をかぶせて軽く手でおさえ、たっぷり水やりしましょう。

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4~6日で発芽します。葉と葉が触れないように2~3回に分けて間引きをします。本葉2~3枚で株間3~4cmに、本葉5~6枚で株間15cmくらいにします。点まきの場合は本葉5~6枚までに1本立ちになるよう間引きましょう。
間引き菜は良いものを選んで他の場所に植え直しても育ちます。

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コナガ、アオムシ、ヨトウムシ、アブラムシなどの害虫被害が多く発生します。たねまき直後から防虫ネットや寒冷紗などでトンネル被覆をして防ぎましょう。間引き作業なども手早く行い、害虫の侵入に注意します。

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最終の間引き後、1m2あたり化成肥料(8-8-8)50g前後を施用します。生育を観察して葉色が薄く育ちがやや弱いようなら多めに、葉色が濃く生育旺盛なら少なめに加減してください。追肥の後は株元に土寄せをし、畑が乾燥しているときは土寄せの後に水をやると、肥料の効きが早くなります。

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草丈20cm位になり根元がふっくらと丸く太ったものから、株元を持って根ごと引き抜く(根はハサミやナイフで切る)か、株元をハサミやナイフで切り取って収穫します。ミニ種の場合は草丈10~15cmで収穫します。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
チンゲンサイは野菜の中でもコマツナ・シュンギクに次いでカルシウム含量が多い作物です。たねまきの2週間以上前に1m2あたり苦土石灰100g(前作で石灰類を施用していれば50gに減量)を散布して土にカルシウムを補ってください。同時に完熟堆肥1kg(前作で施用していればこちらは不要)を散布し、根が深く張れるように深く耕してください。
元肥はたねまきの1週間前に1m2あたり化成肥料(8-8-8)100gを散布し、土に混ぜ込んでください。

●チンゲンサイの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
チンゲンサイの栽培スケジュール

2023.07更新

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