地中海沿岸原産のアブラナ科の一年草。ゴマのような風味とピリッとした辛味が特長のハーブです。30~50日程で収穫できるうえ寒さに強いので、日にちをずらしてたねまきすれば長期間収穫できます。春まきと秋まきで楽しめますが、害虫被害の少ない秋まきがおすすめ。
過湿に弱く、また乾燥し過ぎると葉が硬くなり辛味が増すので、土の状態をみて表面が乾いたら水やりを。一日中日差しの強い場所より半日陰の方が、茎葉がやわらかく風味が良くなります。プランター栽培では位置をずらしたり、寒冷紗などで日よけをすると良いでしょう。また、収穫を続けていくうちに花芽が育ってきます。とう立ちすると茎や葉が硬くなるので、花芽はすぐに摘み取りましょう。
連作障害があるので同じ畑は1~2年あけてください。
支柱などを使って深さ1cmのまき溝を作り、たねが重ならないようにすじまきにします。薄く土をかぶせて軽く押さえ、たっぷり水やりしましょう。たねまき後すぐに防虫ネットをかけましょう。
3~7日で発芽します。本葉が2~3枚になったら株間2~3cmになるよう混みあっている所を間引きます。本葉4~5枚で株間5~6cmになるよう間引き、株元に土寄せをしましょう。
葉を切り取りながら収穫を続けて生育期間が長くなる場合には、市販の液肥(6-10-5など)を500倍程度に薄めて、ジョウロで株の上からかけてください。生育をよく観察して、葉の色が淡くなったり、葉の伸びが弱くなったなと感じた時に、遅れないように追肥するのがコツです。株ごと抜き取って1回で収穫する場合には、通常は追肥不要です。
草丈が10~15cmになったら必要なだけハサミで外側の葉から切り取ると、次々と葉が出てきて長く楽しめます。草丈20~25cmになったら株ごと、引き抜くかハサミで収穫します。収穫が遅れると辛味や苦味が増し、葉が硬くなってしまうので注意しましょう。
春まきの場合や、外側の葉から長く収穫を楽しむ場合には、花芽が育ってとう立ちすることがあります。花が咲くと葉が硬くなるので、花芽が出たらすぐに摘み取ります(摘蕾)。摘み取った蕾も食べられますよ。
●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
ルッコラはカルシウムの含有量がとても豊富な葉菜です。栽培する土にもカルシウムを補ってください。たねまきの2週間以上前に1m2あたり苦土石灰100g(前作で施用していれば50gに減量)を散布し、同時に完熟堆肥1kg(前作で施用していれば不要)も散布し、根が深く張れるように深く耕してください。
元肥はたねまきの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8なら150g、14-14-14なら80g程度)を散布し、土に混ぜ込みます。
ルッコラの栽培スケジュール