ベランダ菜園

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

畑がなくてもベランダで手軽に野菜づくりを楽しんでみませんか?

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 野菜づくりにチャレンジしたいけど、広い庭や畑もないし、どんな野菜を作ったらいいのかも分からない、という人におすすめなのがベランダ菜園です。プランターを使えばほとんどの野菜を育てられるので、気軽に家庭菜園を始めることができます。また、家庭菜園の初心者にとっていきなり畑で栽培するのは難しいので、入門編としてベランダ菜園を経験しておくのもいいですね。
 今回はベランダ菜園を始めたい人に、野菜に合ったプランターの選び方や栽培に最低限必要なもの、プランターの置き場所、水やりの仕方など、ベランダ菜園の基本を紹介します。ポイントを押さえて、作りやすい野菜や好きな野菜からひとつずつ成功させていきましょう。収穫の喜びを体験すると、野菜の栽培がどんどん楽しくなりますよ。

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野菜の種類や大きさに合わせたサイズを選びましょう。

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トマト(中玉・ミニ)、ナス、ピーマンなど果菜類
丸型や正方形、長方形の型で直径、深さともに30cm以上のもの。例えばトマトを2株植える場合は、横幅60~70cm位のものを用意する。

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コマツナ、ホウレンソウなどの葉物類、ハーブ類
一般的な長方形の型で深さ25cm位のもの。

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ニンジン(三寸・ミニ)、サヤエンドウなど豆類
ニンジンは根が伸び、豆類は蔓を誘引できるように支柱を立てたりするので深さ30cm以上の大型(深型)のもの。

※プランターの素材はプラスチックやテラコッタ、再生紙使用、木製などいろいろあります。
※白ネギやダイコン、ゴボウなど土の中で深く成長する野菜はプランター栽培に不向きです。

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野菜用培養土
野菜の栽培に適した土がブレンドされたもの。「元肥入り」などあらかじめ肥料が含まれている培養土もあります。野菜の成長に合わせて追肥が必要になります。
鉢底石
通気性や排水性を良くするために入れます。
支柱
草丈が高くなるものや蔓性で伸びるものに使います。葉物野菜などには必要ありません。

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できるだけ長い時間、日が当たる場所を選びましょう。ただし、夏場は強い日差しを避け、日除けをするなど対策が必要です。地面からの輻射熱を防ぐためにスタンドやレンガの上に置くと効果的です。エアコンの室外機の近くは熱風が当たるので避けてください。また、マンションのベランダでは避難口など共用部に置かない、土や枯れ葉などが排水溝につまらないようにする、下の階のベランダを汚さないようにするなどの注意が必要です。

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日当たりが悪かったり風通しが悪いと、湿度が高くなり病害虫が発生しやすくなります。プランターをスタンドに乗せ、高い位置にして日当たりを良くしたり、余分なわき芽や枯れ葉をこまめに取って風通しを良くしましょう。害虫を寄せつけないために防虫ネットや寒冷紗でプランターを覆うと、鳥除けにもなって効果的です。

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土の量が限られているので、乾燥で水切れを起こさないように、定期的に水やりをします。基本的に、水やりの時間帯は午前中、真夏は朝か夕方、場合によっては朝夕の2回。土の表面が乾いたら、底から水が染み出るまでたっぷり行います。

2024.12更新

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