December

菜園Q&A

イラスト◎かとうともこ 監修◎岡本保(JA全農 肥料研究室技術主管)

野菜の出来を大きく左右するのが土づくりや肥料の施し方です。堆肥と肥料の違いや施肥のコツなど今さら聞けない基本の「き」を肥料の専門家にQ&Aでやさしく 解説していただきました。

Q1「堆肥」と「肥料」の違いは何ですか?

A1「堆肥」はワラや家畜糞を堆積し発酵させたもので、繊維質を多く含み、土の中の有用な微生物のエサとなり、土の保水性、通気性などを改善し、作物の根が働きやすい快適な環境を作ります。一方、「肥料」は窒素・リン酸・カリなどの作物の生長に必要な栄養分であり、根から作物に吸収されるものです。人の衣・食・住に例えれば、「堆肥」は作物にとって「衣と住」のようなもの、「肥料」は「食」に相当します。

「堆肥」と「肥料」の違いは何ですか?

Q2庭に初めて野菜を植えたいのですが、どのような土づくりをしたらいいですか?

A2野菜が良好な生育をするためには、酸素や水分を適度に含む、深く柔らかい土を作る必要があります。そのためには、先ず堆肥を1m2当たり2kg程度散布し、深く耕してください。石ころがあれば丹念に取り除いてください。更に酸性の改良とリン酸の補給を兼ねて、熔燐(ようりん)を1m2当たり100g散布し、もう一度深く耕してください。

庭に初めて野菜を植えたいのですが、どのような土づくりをしたらいいですか?

Q3プランターの土はリサイクルできますか?

A3次の(1)から(4)の手順で行うとよいでしょう。
(1)真夏の晴天時に土を新聞紙の上に薄く広げて、1週間程度日光消毒する。
(2)腐葉土またはバーク堆肥を、土1リットル当たりコップに軽く一杯程度加えてよく混ぜる。
(3)プランターに戻し、プランターの排水溝から水が滴るくらい十分に潅水して、1~2日放置し水を切る。
(4)土1リットル当たり苦土石灰と化成肥料を各5g程度散布しよく混ぜる。

プランターの土はリサイクルできますか?

Q4土壌のpHをはかりたいのですが、どうしたらいいですか?

A4土壌のpHを測定するための装置や試験紙が、園芸店などで市販されています。本格的なものから簡易なものまであり、使用目的に合ったものを選択してください。雑草の生えかたや作物の生育でもpHを推定することができます。スギナやオオバコが多いときや、ホウレンソウやニンジンの育ちが悪いときは酸性、ジャガイモの表皮に「そうか病(かさぶた状の病斑)」が多く発生するときはアルカリ性の場合が多いです。

土壌のpHをはかりたいのですが、どうしたらいいですか?

Q5化学肥料と有機質肥料はどう使い分ければいいですか?

A5作物の根は窒素、リン酸、カリなどの無機物を水と一緒に吸収します。タンパク質や糖類などの有機物は吸収できません。化学肥料は成分が窒素やリン酸などの無機物であり、作物の根が直接吸収可能です。このため効きが早く、あらゆる作物の元肥や追肥に利用できます。一方、有機質肥料は成分がタンパク質や糖類で、土の中の微生物により分解され、窒素やリン酸などの無機物に変化して、初めて作物に吸収されます。このため、効くまでに時間がかかります。しかし、土の中の有用微生物を増やし、土の環境を改善する効果があります。生育期間が長く、根が深く張る果菜類や果樹の栽培に適します。有機質肥料は主に元肥に利用します。

化学肥料と有機質肥料はどう使い分ければいいですか?

Q6畑が狭く輪作ができません。連作障害を防ぐ簡単な方法はありませんか?

A6連作障害は同じ種類の作物を作り続けることによって、その作物だけを侵す特定の病原菌や有害物質が土の中に増えることが主な発生原因です。ウリ科、ナス科、アブラナ科、サトイモ科など多くの野菜で起こります。これを防ぐための簡単な方法はあり ません。どうしても連作したい場合は、例えばキュウリやナスなどの果菜類では、病気に強い台木に接木した苗を利用することで、自根苗(接木していない苗)よりも連作が可能になります。堆肥 の施用も連作障害回避には効果があります。

畑が狭く輪作ができません。連作障害を防ぐ簡単な方法はありませんか?

2018.12更新