March

スイカ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

夏の風物詩「スイカ」。
日本では江戸時代から親しまれていますが、エジプトでは4000年前には栽培されていたという歴史の古い作物です。
人工授粉をして適期収穫がコツです。

 スイカは極端に連作を嫌うので、日当たりと排水がよく、4~5年はウリ科の野菜を栽培していない場所を選びましょう。熱帯アフリカ原産なので、畑にポリマルチを張って地温が十分に上がってから植えつけをします。ホットキャップなどをかぶせて保温をし、初期生長を促すとよいでしょう(暖かくなり、遅霜の心配がなくなったらはずします)。
 つるぼけ防止のために、元肥は控えめにし、追肥で生育を調節するようにします。また、雌花が咲いたら人工授粉をして確実に着果させるのも、つるぼけを防ぐことになります。授粉後40日前後(大玉)が収穫の目安なので、ラベルに授粉日を書いておくと便利です。栽培時期が高温多湿なので、風通しをよくしてべと病やうどんこ病、アブラムシ、ハダニなど病害虫の発生に注意し、被害にあった葉は早めに摘み取って処分し、広がるのを防ぎましょう。

植えつけ

【植えつけ】本葉4~5枚で茎が太く、しっかり根の張った接ぎ木苗を選びましょう。
植え穴を掘り、根鉢を崩さないように浅めに植えつけます。土を戻し、株元を押さえて植えつけた後、たっぷりと水やりをします。

ポリマルチを張り、ホットキャップをかぶせて換気の穴をあけて保温すると安心です。

摘芯・整枝

親づるが伸びて本葉6~7枚以上になったら、先を摘芯します。
わき芽の子づるが30cmくらい伸びたら、生育のよい子づる3~4本を残し、残りの小づるは摘み取ります。つるは絡まないように伸ばしてやりましょう。

人工授粉

授粉は午前中に行います。雄花を摘んで、18節目以降(24節目ぐらいまで)の雌花に授粉させます。授粉日をラベルなどに書いて収穫の目安にしましょう。

摘果・追肥

【摘果】味のよい大きなスイカを収穫するため、1つるに1果を基本に形の悪いものなどを摘果します。
【追肥】追肥は果実が鶏卵大になった頃に、1m2あたりNK化成(16-0-16)50gを、蔓の間にパラパラとまいて、土となじむように軽く水やりしてください。果実が肥大するときにカリウムをたくさん吸収するので、スイカの追肥には速効性のカリウムを多く含むNK化成のような化学肥料が適しています。

玉直し・収穫

【玉直し】実が大きくなってきたら、果実の下に泥はねを防ぐために藁などを敷いてやります。色むらがなく形のよい美味しいスイカにするため、2週間に1度、果実の位置を変える「玉直し」をしましょう。
【収穫】大玉スイカは授粉後40日前後、積算温度は900~1000℃になると食べ頃といわれています。実がついている節の巻きヒゲが根元まで枯れている、などの目安とともに適期を見極めて収穫しましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
植え付けの2週間以上前に、1m2あたり完熟堆肥1kg、熔燐(0-20-0)100g、苦土石灰100g(前作で施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植え付けの1週間前に、1m2あたり油かす(5-2-2など)または有機配合肥料(6-6-6など)200gを散布し土に混ぜ込みます。生育初期に肥料が効きすぎると、蔓ばかりが伸びて雌花が付きにくくなるので、元肥は多すぎないように注意してください。また、スイカの元肥にはゆっくりと効く油かすのような有機肥料が適しています。

●スイカの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)

スイカの栽培スケジュール

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2020.03更新