February

ジャガイモ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

冷涼な気候を好み、手もかからず3ヵ月程で収穫が楽しめるので、ビギナーにおすすめの野菜です。
畑がなくても肥料袋などを使ってベランダで育てられるので、 チャレンジしてみましょう。

 ジャガイモの生育適温は15~20℃、新芽が霜に当たらない時期になったら早めに植えつけます。自家採りしたものや青果物として購入した種イモは、ウイルス病などの病害を広げる原因となるので、必ず検査に合格した種イモを使います。いろいろな品種があるので、スーパーなどで買えない品種を育ててみるのも家庭菜園ならではの楽しみです。
 大きな種イモは芽の数が均等になるように切り分け、腐りにくくするために切り口を2~3日陰干ししてから植えつけます。新しいイモは種イモの上にできるので、必ず土寄せをしてイモが土から顔を出して緑化するのを防ぐことがポイントです。
 連作障害を防ぐため、3年はナス科野菜を育てていない場所を選びます。また、気温と湿度が高くなると病気になりやすく、ナス科野菜に影響を及ぼすので、できるだけトマトやナスなどの近くには植えないようにしましょう。

種イモ

種イモ用を購入し、大きいものは芽がそれぞれつくように30~50gに切り分けます。小さなものは丸ごとでもOK。切った種イモは日陰で2~3日乾燥させます。

植えつけ

畝の中央に10~15cmの溝を掘り、種イモを25~30cm間隔に切り口を下にして並べます。10cm程土をかぶせて表面を平らにし軽くおさえます。

芽かき

芽が10cm程に伸びたら、元気のいい芽を2~3本残し、他の芽はかき取ります。芽をたくさん残せば小さなイモがいっぱいできます。
株元を押さえて残す芽を傷めないように抜いてね!

追肥

芽かきを行った後に、1m2あたりNK化成(16-0-16)50g程度を散布し、株元に土寄せします。

土寄せ

子イモは種イモより浅い場所にできるので、株元にしっかり土寄せします。土寄せが足りないとイモが日に当たって緑化し品質が低下します。何度か土寄せをしてイモができる場所を作ってやりましょう。

収穫

下葉が黄色くなって枯れてきたら収穫時期です。試し掘りをして確認してから、晴天が2~3日続いた後に行います。イモを傷つけないようにスコップで掘り起こし、土をつけたまま陰干ししてよく乾燥させてから、冷暗所に貯蔵しましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
種イモ植えつけの2週間以上前に、1m2あたり完熟堆肥1kgを散布し、深く耕しておきます。植えつけ直前の堆肥施用や未熟堆肥の利用は、イモの表面の肌荒れを起こすことがあるので、時間がない場合や良質堆肥が入手できない場合には、堆肥施用は省略してください。ジャガイモ栽培前には、通常は石灰類を施用しませんが、過去1年以上石灰類を施用していない畑には、1m2あたり苦土石灰50~100g程度を、堆肥と同時に施用してください。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)100gを散布し、土に混ぜ込みます。

●ジャガイモの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)

ジャガイモの栽培スケジュール

2021.02更新

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