土壌のpHを測りたい場合はどうしたらよいですか?
土壌のpHを正確に測定するには、日陰干しして2mm目の篩(ふるい)にかけた土壌10gに、蒸留水(薬局で市販している精製水でも可)25mLを加え30分程度振とうして(振り動かして)得た土壌の懸濁液に、ガラス電極pHメーターという機器のセンサー部を挿入し、目盛が安定したところを読み取ります。ただし、この機器は高価で、また頻繁にメンテナンスも必要なため、家庭菜園のpH測定には、あまり実用的とは言えません。
これに代わるものとして、上記とほぼ同様またはより簡易な方法で得た土壌懸濁液のpHを、大まかに測定するための試験紙や指示薬のほか、畑の土に直接センサーを差し込み、目盛を読み取るだけでpH測定が可能な、抽出操作不要な土壌専用の簡易な測定器具も市販されています。家庭菜園の土の大まかなpHを知りたい時には、それらを用いるのが便利です。試験紙や器具の種類によって、測定方法や測定原理が異なるので、詳しい測定法は各製品の取扱説明書に従ってください。
雑草の生え方や作物の生育の仕方でも、土壌pHの高低を推定することができます。スギナやオオバコなどの雑草が多い時や、ホウレンソウの育ちが悪い時は酸性(低pH)、ブルーベリーの育ちが悪い時や、ジャガイモの表皮に「そうか病(かさぶた状の病斑)」が多く発生する時はアルカリ性(高pH)になっている可能性があります。
pH測定はトマトを栽培するよりは簡単です。一度試してみてください。