有機肥料の中でもよく使われる、油かす、魚かす、骨粉、鶏ふんの特徴を教えてください。
油かすの成分は、窒素:リン酸:カリ=5:2:1%程度で、窒素含量が相対的に高く、また有機肥料の中では窒素の効きが比較的早いのが特徴です。
魚かすは同8:8:0%程度で、窒素とリン酸を同程度含みますが、カリを含まないのが特徴です。その他に、石灰を10%程度含みます。
骨粉は同4:20:0%程度でリン酸の含量が突出し、カリを含みません。また石灰を30%程度と多量に含むのが特徴です。
乾燥鶏ふんまたは発酵鶏ふんとして市販されている鶏ふんは、同3:5:2%程度で、有機肥料の中では窒素、リン酸、カリの3要素のバランスが比較的とれているほうです。その他に、石灰を10%程度含みます。
なお、これらの有機肥料の成分値は、天然のものなので多少の変動があります。
このように、油かすはリン酸が少なく、魚かすや骨粉はカリを含まないので、油かすで窒素とカリを供給し、不足するリン酸を魚かすや骨粉で補うという組み合わせが考えられます。また、鶏ふんは有機肥料の中では窒素:リン酸:カリのバランスが比較的良くとれてはいますが、石灰含量が多いので、多量に施用すると土壌がアルカリ性化することに注意が必要です。
有機肥料は土壌中の微生物により分解されてから効果を発揮するため、施肥から作付けまで2週間程度の時間を置くことも必要です。