農の魅力を伝えよう【JA青年組織PR動画コンテスト】

日本農業と地域社会の未来を担う若手生産者がオリジナル動画で農業や国産農産物の魅力をPR

「JA青年組織PR動画コンテスト」は、若手生産者が農業や地域にかける思いなどを動画で消費者に伝えようと企画され、1分ほどの動画でいかに食や農の魅力を表現できるかを競いました。全国6ブロックから12作品(応募は1ブロック2作品が上限)の応募があり、静岡県 JA静岡青壮年連盟の『THE SOUND OF FARMER’S』が最優秀賞に選ばれました。

 PR動画コンテストを主催するのは全国のJA青年組織をまとめる全国農協青年組織協議会です(以下JA全青協)。JA全青協は、昭和29(1954)年に、農業をよりどころとして豊かな地域社会を築くことを目的に設立され、現在46都道府県のJA青年組織を会員としています。おおよそ20歳から45歳までの若手生産者、約5万2000人のメンバーが在籍しています。
 メンバーはJA単位や県域・ブロック単位などで様々な活動を行っています。例えば、親子農業体験などを実施するなど、消費者と農業をつなぐ懸け橋として、農業の大切さや食文化を伝える活動に積極的に取り組んでいます。また、新しい農業技術、販売や経営のことを学ぶ勉強会を開き、お互いに切磋琢磨しながら農業とその営みを次世代につなぐ活動を行っています。さらに、将来のJAグループの担い手として、若手生産者の視点からJAや行政と意見交換や提言をして、現場の思いを伝えています。
 JA青年組織の活動は、社会的な意義も高まっていますが、メンバーは年々減少しています。そこで、多くの消費者と若手生産者をつなぐ手段として動画に着目。映像にはいろいろな表現の可能性があり、メッセージ性も高く、動画配信サイトは今や身近な情報発信ツールです。地域の食や農の魅力を発信する動画の制作を通じて、組織内外とのコミュニケーションが深まることが期待されます。
 本年初開催の動画コンテストのテーマは「『農』の魅力を伝えよう」。審査は令和4年1月に行われ、第1回最優秀賞はJA静岡青壮年連盟の「THE SOUND OF FARMER’S」、優秀賞にはJA東京あおば大泉地区青壮年部の「未来を耕す」と、長野県JA中野市青年部平岡支部の「ツナグミライ」の2作品が輝きました。
 最優秀賞は、農業の現場で撮影した350カットを1分に凝縮した作品。野菜を切る音から始まり、牛の鳴き声、農機具のエンジン音など農業の生みだす音がリズムを刻み、みかん、しいたけ、わさびなど県産農産物を音と映像でテンポよくPRし、富士山を背景にした茶畑に若手生産者が手拍子をして集まり肩を組むシーンで終わります。
「最後の集合カットが一番好きです。webだけで話し合っていた盟友と実際に顔を合わせた撮影で、雲一つない青空の下、みんな最高にいい顔をしています。肩を組んだ瞬間、仲間と一体となりました。この動画を通して、盟友が静岡県の農業を支えている姿と、農業そのものが魅力的に伝わればいいなと思います」とJA静岡青壮年連盟委員長の中村雅俊さんが、作品への思いを語ってくれました。今後この動画は、県内のメンバーや消費者のみなさんに見ていただけるようにテレビCMとして放映を予定しています。
 コロナ禍で消費者と農業祭や産直フェアなどで直接ふれあう機会が減少するなか、若手生産者たちは動画を活用して食や農の魅力を発信しています。彼らがいきいきと躍動する姿をぜひご覧ください。

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最優秀の『THE SOUND OF FARMER ’S』より

動画はこちら

2022.05更新

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