── そもそもヨーグルトとはどういう食品でしょうか?
ヨーグルトは、牛乳などの乳に乳酸菌や酵母などを入れて発酵させた食品です。厚生労働省の乳等省令では「はっ酵乳」と呼ばれ、乳酸菌数または酵母数1000万/ml以上など成分基準が定められています。
ヨーグルトは製法で大きく5種類に分けられます。牛乳などを乳酸菌で発酵させただけの「プレーンヨーグルト」、寒天やゼラチンなどで固めた「ハードヨーグルト」、ヨーグルトを攪拌(かくはん)して液状にした「ドリンクヨーグルト」、砂糖やフルーツを加えたデザート感覚の「ソフトヨーグルト」、ヨーグルトをアイスのように凍らせた「フローズンヨーグルト」です。凍結していても乳酸菌は生きています。
── ヨーグルトはどうやって作られるのですか?
製造方法は、原料をタンクで発酵させ容器に充填する「前発酵」と、原料を容器に充填した後に発酵させる「後発酵」の2つのタイプがあります。プレーンヨーグルト、ハードヨーグルトなどは一般的には後発酵タイプです。
ヨーグルトの製造に使われている乳酸菌は、主にブルガリクス菌、サーモフィルス菌などです。それぞれの菌はさまざまな特徴を持つため、乳酸菌の組み合わせにより、製品ごとに風味や機能などが変わってきます。
── 乳酸菌とはどういった菌ですか?
乳酸菌とは、糖類を分解して多量の乳酸を生成する細菌の総称で、自然界に数多く存在します。ヨーグルトをはじめ、みそ、しょう油、漬物など、発酵食品の製造に大切な役割を果たしています。乳酸によって、牛乳のタンパク質は固まり、ヨーグルトの滑らかな食感と爽やかな酸味が生まれます。また酸は、腐敗菌や病原菌の増殖を防ぎます。ヨーグルトが牛乳より長持ちするのはそのためです。
── 乳酸菌は胃酸などで死んでしまうと聞きますが効果はありますか?
ヨーグルトは、ミルクの栄養性に加え、乳酸菌の働きによる効果が期待できます。ヨーグルトの乳酸菌には、胃酸や胆汁酸などで死滅するものと、生きたまま腸に達するものがありますが、どちらも健康に効果があることが明らかになっています。
生きて腸に達した菌は、腸内で乳酸を作ります。乳酸は腸内の他の微生物に利用され、腸内の有害菌を減らして腸の調子を整える効果があります。
── 「農協ヨーグルト」は、どんなこだわりがありますか?
農協ヨーグルトには特選牛乳※に使用する品質基準を満たす信州産生乳を100%使用し、季節によって変化する生乳の成分を生かすため、発酵時間の調整など細やかな工夫をしています。
また、東京大学の研究で発見された「B1乳酸菌(11/19-B1乳酸菌)」と複数の乳酸菌を組み合わせることにより穏やかな酸味で、他のヨーグルトにはないミルクの繊細な風味を感じることができます。
クリームや脱脂粉乳などの乳製品、砂糖などの糖類、固さを調整する寒天やゼラチン、人工甘味料や香料などを使用していない、生乳100%の農協ヨーグルトのおいしさをぜひ味わってください。
※「特選牛乳」とは、全国飲用牛乳公正取引協議会が定める規格基準、生産管理基準を満たすことで使用することができる表示