February

ニラ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

1度植えておけば、数年同じ株で、年に何回も刈り取ることができます。
生育が悪くなったら、株分けして植え直せば、長く収穫が楽しめるので、畑の端に植えつけておくと重宝します。

 冷涼な気候を好み、冬は休眠して越冬します。植えつけ1年目は、伸びている葉を刈り取って(捨て刈り)株を大きく育てることに専念します。切り株から若い葉がグングン伸びてくるので、冬を越して2年目の春から収穫を始めましょう。株元を3~4cm残して収穫すると、また葉が伸びてきて、真冬と真夏を除いて年に何回か収穫が楽しめます。
 7~8月になるとトウ立ちして花が咲きますが、花を咲かせると養分がとられて株が消耗してしまうので早めに摘み取りましょう。3~4年収穫を続けて、株が弱って収量や品質が落ちてきたら、春か秋に株を掘り上げて株分けをし、新しい場所に植えつけて更新します。更新した後も1年目は捨て刈りをして2年目から収穫を楽しみましょう。
 収穫後に、市販の液肥(8-6-5など)を500倍程度に薄めて株元に施用すると、残った株の芽吹きが良くなります。

たねまき

深さ1cmほどのまき溝をつけ、すじまきします。薄く土をかぶせて板などを使っておさえ、水やりしましょう。

発芽・間引き

10~14日で発芽します。
芽が出そろってきたら混みあっている所を間引き、株間1~2cmにします。

植えつけ

草丈が20cmくらい、葉数が4~5枚になったら根を傷つけないように掘り上げて1本ずつに分けます。
15~20cm間隔で深さ10cmの植穴を掘り、1ヵ所3~5本ずつ、根を土の上に置いて浅く土をかぶせ、たっぷり水やりしましょう。6月中旬から10月下旬まで可能(夏の高温乾燥期は避ける)です。

追肥

茎葉が伸びて株分かれが始まった頃から、1m2あたり化成肥料(8-8-8)20g程度を施用し、株元に軽く土寄せします。生育を見ながら4週間に1回程度、同量を施用してください。

捨て刈り

1年目は草丈が30cm前後になったら半分くらいを刈り取り、翌年のための株を育てます。冬になると地上部が枯れて越冬し、春になるとまた若い芽が伸びてきます。

収穫

春先から伸びた葉が20~25cmくらいになったら、株元を2~3cm残してハサミを使って収穫します。1ヵ月程でまた新葉が伸びて収穫できます。

花茎摘み

7~8月頃にトウ立ちして花茎が伸びてきます。そのままにしておくと花が咲いて株が弱るので早めに摘み取りましょう。蕾のうちに摘み取ると花ニラとして食べられます。

株の更新

植えつけ後3~4年経ったら、春か秋に株元から4~5cmのところで刈り取り、根ごと掘り上げて株分けします。別の畑に深さ8~10cmの植え溝を掘り、4~5本ずつ株間20cmくらいに植えつけ、株の上部が少し出るくらいまで土をかぶせます。新葉が伸びてきたら植え溝がうまるくらいになるまで土をかぶせましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
丈夫な作物で特に土は選びませんが、収穫を長く続けるためには最初の土づくりが肝心です。植えつけの2週間以上前に、1m2あたり完熟堆肥2kgと苦土石灰100gを散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)150gを散布し、土に混ぜ込みます。

●ニラの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
パセリの栽培スケジュール

土づくりワンポイントアドバイス土づくりワンポイントアドバイス

2022.02更新

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