August

ラッキョウ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

水はけのよい場所を選んで植えつければ、よく育ちます。
成育期間は長いですが、手がかからないのでぜひチャレンジしてみてください。
若採りを味わえるのは、家庭菜園ならではのお楽しみです。

 水はけが悪いと球(鱗茎)が腐ってしまうので、必ず水はけのよい土で育てましょう。
 定植1年後の初夏に収穫ができます。この時に収穫せずに夏越しさせると、11月頃に紫色の花が咲き、その後2回目の冬越しをさせると、翌年の初夏に小粒のラッキョウがたくさん収穫できます。花が咲いた後に収穫するので「花ラッキョウ」とも呼ばれています。いずれも生育期間が長期にわたるので畑の場所などしっかり利用計画を立てて植えつけましょう。
 球が肥大してくると株元から光が当たり緑色になってしまう(緑化)ので、株元に土寄せをして白い球のラッキョウにします。収穫したラッキョウは塩漬けや甘酢漬けなどにしますが、掘りたては天ぷらや炒め物にしてもおいしいです。葉が柔らかいうちに若採りしたものは「エシャレット」として生食で楽しめます。

植えつけ

たね球は1球ずつにバラして、枯れた外皮を取り除きます。
深さ4~5cmの植え穴を掘り、1ヵ所1~2球ずつ芽を上にして植えつけ、3~4cmくらい土をかぶせて手で押さえ、たっぷり水やりしましょう。先端が見えるくらいの浅植えにすると分球が多く小球になります。

追肥

たね球が活着して茎葉が盛んに伸びる10月頃と、冬を越して再び茎葉が伸び始める3月頃に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)40g程度を施用します。

土寄せ

追肥の後は球根の肩が露出しないように株元にしっかり土寄せをしてください。

収穫

6月以降、葉が枯れる前に天気のよい日を選んで株ごと掘り上げます。
ラッキョウは生命力が強く、収穫したものをそのまま放置しておくとどんどん伸びてしまうので、成長を止めるためにすぐに根と葉を切り落とします。
その日のうちに塩漬けにするなど加工するのがベストです。

収穫2

エシャレット(若採りラッキョウ)は、株元への土寄せをこまめに行なって軟白部分を伸ばし、葉が柔らかい5月頃までを目安に収穫しましょう。
エシャレットは生のまま根を切り落として薄皮を取り、味噌をつけて食べたり、かつお節をまぶしたりしてどうぞ。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
たね球植えつけの2週間以上前に、1m2あたり苦土石灰100gと完熟堆肥1kg(いずれも過去1年以内に施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)100gを散布し、土に混ぜ込みます。
花ラッキョウを収穫する場合は、1年目に収穫せずに夏越しさせて、夏越しの間に一旦枯れた茎葉が再び成長を開始する秋口頃に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)100g程度を施用して、鍬(くわ)やスコップなどで畝間を耕してください。更に、2度目の冬越しが終わった翌年3月頃に、化成肥料(8-8-8)40g程度を施用して、株元に土寄せをしてください。

●ラッキョウの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
チンゲンサイの栽培スケジュール

2023.08更新

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