名前の由来は、開花後の花の根元から蔓(子房柄・しぼうへい)が伸びて土の中に潜り、その先が膨らんで実になることから、落ちた花から実が生まれる「落花生」と名付けられました。
生育適温は15~25℃、15℃以下では生育しなくなるので、心配な場合は黒マルチをして保温しましょう。たねまき後は鳥除けのため寒冷紗やビニールなどで覆い、草丈が10cm以上になったら外します。
花が咲き始めたらこまめに除草しましょう。株の周りを耕し、やわらかく土を株元に寄せ、子房柄が土に潜り込みやすくしておきます。
草姿により、這い性、立性に分けられ、豆の大きさ、早生種から晩生種などさまざまな品種があるので、育てる環境に合わせて選び楽しんでください。同じ畑は2~3年あけましょう。
深さ2~3cmのまき穴を作り、莢からたねを皮つきのまま取り出し、1ヵ所2粒の点まきにします。土をかけて軽く押さえたっぷりと水やりします。なるべく晴天が続く日を選んでたねまきをすると発芽が良くなります。
鳥などに食べられないように、寒冷紗やビニールなどで覆いましょう。
4~7日で発芽します。2粒まきの場合は、間引きをしなくても構いません。
本葉が3~4枚になり草丈が10cm以上になったら、覆っていた寒冷紗やビニールを外しましょう。
開花直前に株の周囲の雑草を取り、軽く耕して株元に土寄せします。子房柄が土に潜ったら土寄せはしません。
小さな黄色い花が咲きます。花は翌日にはしおれて、子房柄が地面に向かって伸び始めます。土に潜ると先端部分が膨らんで莢がつきます。
下葉が黄色く枯れてきたら試し掘りをし、莢に網目模様がはっきり出ていたら収穫適期のサイン。莢は成熟度にバラツキがあるので、8割くらいの莢に網目が出ていればOK。天気の良い日に収穫し、株を逆さにして天日干しをします。保存する場合は、ゆすってカラカラと音がするまで十分乾燥させます。
莢ごと炒って食べますが、掘りたては塩ゆでもおすすめです。ゆで落花生を味わえるのは、家庭菜園の特権です。
●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
たねまきの1ヵ月以上前に、1m2あたり完熟堆肥1kgと苦土石灰100g(前作で施用していたらどちらも省略)を散布し、深く耕しておきます。ラッカセイは根粒菌が働いて空中窒素を利用するので、他の野菜類に比べると施肥量は控えめです。1m2あたり化成肥料(8-8-8なら40g程度、14-14-14なら20g程度)を、たねまきの1週間前に施用して、土に混ぜ込んでください。
窒素肥料の過剰は、茎や葉ばかりが成長して莢の品質や収量が低下する「蔓ボケ」になるので注意してください。堆肥は窒素が少なくリン酸とカリが多い牛ふん堆肥が適しています。追肥は不要です。
●ラッカセイの栽培スケジュール
(畑でも大型プランターでも栽培できます)