トンネル栽培のやり方は?
寒い時期にトンネルを作って保温栽培をすれば、気温が低い時期にたねまきや植えつけができるので、露地物ができない時期に収穫が可能になる、低温によって誘発されるトウ立ちを防ぐなどのメリットがあります。雨に当たると病気が出やすいメロンも、栽培しやすくなります。
トンネルの作り方【用意する資材】
①トンネル用支柱
弾性ポールや金属製アーチパイプ(長さ210~240cm)
②保温用シート
農ビ(農業用塩化ビニルフィルム)、農PO(農業用ポリオレフィン系特殊フィルム)など。幅185~210cm。※農ビの一部製品及び農POには裏表あるので注意する。
③木杭やU字ピン2本
④押さえバンド(マイカー線など)やパッカー
⑤バンドを固定するための竹杭やペグ
【作り方】
①70~80cmおきに支柱を差し込む。まず片側を挿してから反対側を差し込む。
畝にマルチをしておくと苗の活着、生育が早まる。 ②作物の冷えを抑制するため、畝の端と支柱の間に5~10cm程度の空間を空ける。
③畝の両端は、支柱を内側に向けて45度の角度に差して強度を高める。 ④保温用シートを支柱の上にかぶせ、両端を杭に巻きつけるか、U字ピンなどの留め具で固定する。 ⑤高温性の作物や発芽をよくするために地温を高めたいときは、冷風が入らないよう、裾を板などに巻きつけて土に埋める。 ⑥強風で飛ばされないよう、マイカー線やトンネル支柱でフィルムを押さえる。 支柱のわきに交互(ジグザグ)に竹杭やペグを打ち込んでおく。マイカー線は、畝の両端に差し込んだ杭やペグに交互に引っかける。 ⑦保温シートをパッカー(写真の黄色いもの)で支柱に固定してもよい。
トンネルができたらスイカやメロン、エダマメなどは苗を植え付け、ニンジン、ダイコン、小カブなどは種をまきます。
種まき、植付け後は、トンネルの裾を閉めて保温し、気温が上昇してくる3月上旬頃から日中30〜35℃を超えないように裾を開けて換気を行い、気温の上昇とともに裾を大きくめくって換気面積を拡げ、換気時間も長めにします。
雨に弱いスイカやメロンなどは収穫期まで雨よけ程度にトンネルを被覆します。一方、冷涼な気候を好むダイコンやニンジン、コマツナなどの軟弱野菜は、5月前後に保温用シートを除去します。