プランターの土は何度も使えますか?
野菜や花のプランター栽培では、生育に必要な水、肥料、空気(植物の根は呼吸をしています!!)を、植物の根が限られたスペースから効率よく吸収する必要があります。このためプランターの土には、保水性と排水性(排水性があることで通気性が確保される)という矛盾する性質を兼ね備え、かつ毎日水やりしても肥料が流失しない保肥力も備えている必要があります。また病害虫による汚染がないことも極めて重要です。
このような複数の機能を備えているプランターの土は、①病害虫による汚染の心配がない未耕地の土または消毒済みの土、②保水性と排水性を同時に高めるための有機物、③効き目が穏やかで流失しにくい緩効性肥料、これら3種の材料を基本的に配合して作ります。園芸店等では、野菜用、花用、ハーブ用など各用途別に配合割合が調整された、様々なプランター用の土が市販されています。それらは袋を開けてそのまま種まきや定植に利用できるのでとても便利です。作物を植えた後はその生育状況を観察して、肥料分が不足している様子なら適宜追肥を施します。追肥には速効性の化成肥料をまき土に混ぜます。より早く効かせたい時には、液肥を規定の濃度に薄めて株元に注ぎます。
栽培が終わったプランターの土は、何回か繰り返して利用することもできます。しかし、同じ作物を連作すると病害虫による汚染の可能性や、時間の経過と共に有機物が消耗して保水性と排水性が損なわれる可能性があります。このように当初の機能を失ってしまった土は、残念ながら利用できません。お住いの地域のルールに従って廃棄してください。なお、どうしても再利用したい場合には、次の①から④の手順で再生させることも可能です。
①真夏の晴天時に新聞紙の上に薄く広げて、1週間程度日光消毒する。
②腐葉土またはバーク堆肥を、土1Lあたりコップ軽く一杯程度加えてよく混ぜる。
③プランターに戻し、プランターの排水溝から水が滴るくらい十分に水やりして、1~2日放置し水を切る。
④土1Lあたり苦土石灰と緩効性化成肥料を各5g程度散布しよく混ぜる。
