キュウリやスイカなどウリ科の整枝はどうしたらよいですか?
摘芯や芽かき、剪定、誘引などを組み合わせて株の姿を整えることを整枝といいます。整枝をすることによって株の中まで風や光が入り、株が健全に育ちます。
果菜類は着果すると光合成でできた養分の大半が果実に使われ、根や茎葉に回らなくなります。その結果、茎葉の生育がおとろえ、寿命が短くなったり、品質の良いものがとれなくなってしまいます。この着果負担は株が小さいうちほど影響が強くでます。
そこで摘花や摘果を行うことが重要になります。早めの摘花・摘果によって植えつけ後にしっかり根を張らせ、その後の着果に耐える株を作れば、品質の良い果実をたくさん収穫することができます。
これまで述べたことを念頭において整枝や摘果を行います。ここではウリ科の代表的な野菜であるキュウリとスイカの整枝法を紹介します。
【キュウリ】
定植後、つるが伸びてきたら支柱やネットに誘引します(支柱の立て方はこちら)。株元から5~6節までのわき芽(子づる)と雌花は早めに摘み取ります。親づるは支柱の高さで摘芯し、6~7節より上の子づる、孫づるは本葉1~2節残して摘心します。
葉が茂ってきたら株元の老化葉や病気の葉を摘葉し、徐々に老化した上の葉も摘み取って風通しをよくします。
苗を植えつけて活着したら本葉5~6枚を残して親づるを摘心します。子づるが50cmほどになったら生育のよいものを3~4本残してほかは元から摘み取ります。子づるが1mほどに伸びたら、つる先を20cmほどの間隔で一方向につるを配置(誘引)します。子づるからでる着果節より下の孫づるは小さいうちにかき取り、その先は草勢を維持するために放任にします。
子づるには7~8節あたりに雌花の1番花がつき、以後5~6節おきに雌花がつきます。1番花に着果させると早く収穫できますが、小玉や変形果になりやすく、株の寿命を縮めます。大きい果実をとるためには17~22節につく3~4番花に授粉をして着果させます。