有機質肥料はどういうもの?特徴と使い方

指導◎岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)イラスト◎かとうともこ

Q肥料にはたくさんの種類があって何をどう使えばいいのかわかりません。油かすや鶏ふんなどの有機肥料の特徴を教えてください。

A 作物の根は窒素、リン酸、カリなどの無機物を水と一緒に吸収します。タンパク質や繊維質などの、水に溶けない有機物は直接吸収することはできません。油かすや鶏ふんなどの有機肥料は、その成分の多くがタンパク質や繊維質などの有機物なので、それらは土の中に生息する微生物に食べられて分解され、硝酸やリン酸などの無機物に変化して、初めて作物に吸収されます。このため、効くまでに時間がかかります。化学肥料に比べて肥料としての効果がゆっくり現れ、長く持続するのが特徴で、有機肥料は主に元肥として使用します。生育期間が長い果菜類や果樹類の栽培に適します。また、有機肥料は土の中の微生物のエサとなるので、土の中の有用微生物を増やし、土の環境を植物が育ちやすいように改善する効果があります。

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2019.02更新

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