爽快な酸味と香りの発酵調味料【お酢】

夏こそマルチに使いたい「お酢」の楽しみ方

お酢は紀元前5000年頃には作られていた記録があるほど歴史が古い調味料です。
魚介類、野菜、果物などの食材と合い、さまざまな料理に使われて、日本の食文化に貢献してきました。
今回は、改めてお酢の力に着目し、種類や効果、活用法など、お酢を上手に摂り入れる方法をまとめてみました。

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 お酢は米や麦などのほか、果物など糖を含む食品を原料としてアルコール発酵、つまり一度酒にし、それを酢酸菌でさらに発酵させ、熟成させたものです。もち米から造る中国の「香醋(こうず)」、フランスの「ワインビネガー」、アメリカの「アップルビネガー」など世界にはさまざまなお酢があります。
 日本の家庭で一般的に使われているのは醸造酢です。醸造酢は大きく穀物酢と果実酢に分けられ、米酢を含む穀物酢と、果実酢が食酢とされています。寿司酢やポン酢などの加工酢は、砂糖、しょう油などを加え調整したものなので食酢とは区別されています。
 お酢は酸っぱいことが味覚の特徴。その主成分の酢酸にはいろいろな力があります。日本でお酢が庶民に広まったきっかけのひとつに江戸時代に生まれた寿司がありますが、酢飯も魚を酢で〆た「しめ鯖」なども、お酢の防腐効果を活かした料理です。また、お酢を加えることで料理の塩味が引き立つため、隠し味に加えれば、食塩の使用量を減らすことができます。煮物に加えると肉や魚の骨もやわらかくなり、角煮やラーメンのスープなど脂っこい料理も食べやすくなります。香りを引き立てる、臭みを消す、ゴボウやレンコンの変色防止など、役立つ調味料として積極的に活用したい存在です。
 夏は暑さで食欲をなくしたり、体調を崩したりしやすいです。お酢を使った料理を最初に食べると、唾液と胃液が分泌されて食欲増進のサポートに。有機酸が含まれるお酢は、糖分と一緒に摂ると疲労回復効果が期待できます。疲れているなと思ったときは、マリネ、鶏肉の甘酢煮、酢豚など、お酢を使った料理を意識的に取り入れましょう。夏こそ、お酢の出番です。
 近年、果実酢を使った飲む酢がブームになっています。飲む酢は手軽でよいのですが、原液では胃や喉を痛める場合があります。水や牛乳などで5〜8倍に薄めて飲んでください。目安は1日大さじ1杯(15ml)程度です。
 昔から私たちはお酢の「防腐・静菌(せいきん)」「食欲増進」「疲労回復」の力を活用してきました。近年の研究では、健康サポート効果が期待できるという検証も進められています。
 お酢は味わうと発酵食品ならではのうま味があり、料理でほかの調味料と組み合わせると、味に変化を与え、さらに深い味わいを生み出します。お酢のパワーを取り入れて、暑い夏を乗り切りましょう。




いろいろ使える! お手軽調味料
「ほめられ酢」&「らっきょう酢」

JA全農「エーコープマーク品」から、お酢を使った定番人気商品を3種類ご紹介。活用レシピを参考にわが家流にご活用ください。

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【左】ほめられ酢
酸味を控えてまろやかな味に仕上げてあり、かける、漬ける、混ぜるなど、和洋中いろいろな料理に合います。

【中】ほめられ黒酢
ほめられ酢の姉妹品として、2023年4月に発売しました。ほめられ酢のまろやかさはそのままに、黒酢のコクと風味が感じられます。

【右】らっきょう酢
塩漬けなしで、らっきょう漬けを簡単においしく漬けることができるベストセラー商品。マリネや鶏肉・青魚の煮つけなど、漬物以外にも幅広く使える点が魅力です。

各商品と活用レシピはこちらから(ほめられ黒酢は近日公開予定)

2023.08更新

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