部位ごとの味わいを楽しむ【鶏肉】

部位を使い分け、特徴を生かして
もっとおいしく楽しみましょう

鶏肉は脂肪が少なく低カロリー、良質なたんぱく源です。
煮る、焼く、蒸す、揚げるなど、さまざまな方法で調理できる家庭料理の万能食材。
ササミ、ムネ、モモ、手羽先、手羽元などに分かれますが、それぞれおすすめの調理方法があります。
知っているようで知らない鶏肉の部位の魅力を探ります。

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 コクがあって、うま味の強いモモ肉、煮込むとコラーゲンが溶け出す手羽など、鶏肉は部位によって肉質に特徴があります。皮を除くと低脂肪でたんぱく質を多く含み、低カロリーなので健康志向の高まりとともに、幅広く利用されています。特にムネ肉には、抗酸化作用のあるカルノシン、アンセリンといったイミダゾールジペプチドが多く含まれています。これらは、食肉や魚肉に含まれる機能性成分のひとつ。渡り鳥や回遊魚は長時間連続して運動できますが、その骨格筋に多く含まれています。イミダゾールジペプチドは、疲労感の軽減が期待できると注目の成分です。
 鶏の羽の付け根部分が手羽元、関節から羽先までが手羽先です。手羽先の先端部分(チップ)を外したものは手羽中といい、手羽中の2本の骨に沿って2つに割ったものが「手羽中半割」や「手羽中ハーフ」、「スペアリブ」として販売されます。骨が1本なので食べやすく、火の通りが良いことから、人気の部位です。手羽先、手羽元どちらも骨付き部位なのでうま味成分が強く、ほどよい脂肪と深みのある味わいが楽しめます。手羽元はお酢を使った煮込みに、手羽中はパエリアや、フライパンやグリルで手軽に焼いてどうぞ。手羽先は、丸ごと楽しめる唐揚げやサムゲタン風スープが向きます。手羽先の先端部分(チップ)は、骨や皮が多くコラーゲンたっぷりなので、スープや炊き込みごはんを作るときに一緒に加えると味がグッと際立ちます。
 モモ肉は1羽から2枚取れます。運動量の多い筋肉の部分なので、味にコクがあります。唐揚げや照り焼き、ソテーと何にでも合う万能部位。骨付き肉ならローストチキンやワイン煮など、ハレの日のご馳走にもなるボリューム感が魅力です。
 ムネ肉も1羽から2枚取れ、高たんぱく質で低脂質。味は淡白ですが、うま味成分はしっかりあります。あっさりとしたムネ肉は、竜田揚げや鶏ハムで楽しみましょう。鶏ハムは一口大に切ったムネ肉で作れば、沸騰したお湯に入れ、火を止めて4~5分置くだけでできるので、意外と簡単。ムネ肉は、照り焼きや煮物、蒸し物など幅広い料理に利用できますが、火を通し過ぎるとパサパサしてしまうので、火加減に注意してください。
 形が笹の葉に似ているササミは、ムネ肉の内側に隠れている肉で、1羽に2枚。たんぱく質が最も多く、脂肪が少なく、やわらかな肉質です。サラダや和え物のほか、硬い筋を除き、開いてカツにするとジューシーな鶏のうま味が楽しめるほか、バンバンジーにも向いています。
 部位ごとにおいしさが違うのが鶏肉の魅力。普段は買わない骨付き肉を使ったレシピにチャレンジするなど、部位の特徴を生かした調理法でそれぞれのうま味を味わい、鶏肉を丸ごと楽しんでみてはいかがでしょうか。

手羽先の先端“チップ”で作る!スープベースレシピ
材料を煮込むだけでできる簡単なスープのだしです。
そのままスープにしても、カレーや煮物に使ってもOK。コクが出ます。

—– 材料 ——
チップ(手羽先の先端部分)・・・10~20本
水・・・1,000ml
酒・・・大さじ3
長ネギ(青い部分)・・・1~2本分

—— 作り方 —–
1. 鍋にすべての材料を入れ、沸騰させる。
2. 弱火にし、アクを取りながら1時間程度煮る。
3. 2をザルでこす。

全農チキンフーズのホームページ 鶏肉の部位別レシピはこちら▼

2023.12更新

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