November

パセリ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

セリ科特有の爽やかな香りが特徴のハーブ野菜です。春と秋がまき時で、夏の暑さに弱いですが、ほぼ1年中収穫が楽しめます。
窓辺のプランターなどで栽培すると手軽にすぐ使えて便利ですよ。

 地中海沿岸地域原産のセリ科の緑黄色野菜です。日本には18世紀末にオランダ船により長崎にもちこまれたため「オランダゼリ」とも呼ばれていました。
 日本では葉が縮れてカールしている縮葉種(モスカールドパセリ)が一般的ですが、ヨーロッパでは葉の縮れていない平葉種(イタリアンパセリ)が主流です。いずれも生育適温は15~25℃で暑さ寒さに弱いのですが、冬場は家の中に入れるか土が凍結しないように藁や腐葉土などで覆い、乾燥に弱いので夏場はこまめな水やりを心がけるなど管理をすれば一年中収穫を楽しむことができます。
 パセリは真下に向かって真っすぐに根を張るので、鉢やプランターは深めのものを用意しましょう。夏頃にトウ立ちして花が咲いて種ができます。そのまま放任しておくとこぼれ種が芽を出し、くりかえして何年も楽しむことができます。

たねまき

1ヵ所10粒程の点まき。好光性なので軽く土をかぶせ、たねが小さいので流れないように霧吹きなどで水やりします。発芽まではなるべく室内の日当たりのよい場所に置きましょう。ポリポットにたねまきをして苗を育てプランターに植えつけてもいいです。
10号鉢なら1株、60cmプランターは2~3株が目安です。

発芽

10~20日くらいかかります。
発芽適温は11~18℃です。乾燥を防ぎ、保温にもなる不織布をかぶせ、上から水をかけます。発芽したら不織布はすぐにはずしましょう。

間引き

本葉2~3枚になったら、1ヵ所2~3本に間引きます。
本葉5~6枚で1ヵ所1本にします。
直根性なので株元をしっかり押さえて間引き、空いた穴を埋めておきます。

追肥・水やり

月に1回、液体肥料を与えましょう。
土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。

防寒

部屋の中の日当たりのよい場所に置くか、藁や腐葉土などを株元に敷きましょう。

収穫

本葉が12枚以上になったら、下葉から摘み取っていきます。常に8~10枚位残しておくとどんどん側枝が出てきて長く収穫ができます。

花茎摘み

秋まきをして冬越しすると、初夏にトウ立ちします。花を咲かせてしまうと株が弱ってしまうので花茎を早めに摘み取ると、もう1年収穫が楽しめます。こぼれ種で翌年も芽を出させるならそのままにしておきます。

●パセリの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
パセリの栽培スケジュール

土づくりワンポイントアドバイス土づくりワンポイントアドバイス

プランター栽培の場合は市販の野菜用の培養土を購入すると便利です。

2021.11更新

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