May

ズッキーニ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

ズッキーニはペポカボチャの仲間で、別名「つるなしカボチャ」と呼ばれます。丈夫で栽培しやすく形や色など様々あって楽しめ、育てる人が増えてきました。
花も食べられるのでお試しください。

 カボチャは完熟させてから収穫しますが、ズッキーニは若い未熟な実を収穫します。カボチャと違って蔓は長く伸びませんが、葉が大きく大株になるので、畝幅、株間ともに1メートル程度は必要です。発芽温度が25℃前後なので、ポリポットで育苗するか、畑に直まきの場合はマルチを敷いたり、ホットキャップなどをかぶせて保温してやるとよいでしょう。たねからでも簡単に育てられますが、少ない本数の植えつけで楽しむときは購入苗が手間もかからずおすすめです。
 栽培する株数が少ない場合や低温期、梅雨時は確実に受粉させるために人工授粉を行います。着果後の生長は早いので採り遅れないように注意し、切り口から病原菌が入りやすいので晴れた日にハサミを使って収穫します。うどんこ病にかかりやすいので、枯れた葉などはこまめに取り除き、風通しをよくしてやりましょう。

たねまき

ポリポットに培養土を入れ、指で深さ2cmほどのまき穴を2ヵ所つくる。まき穴にたねを横向きに1粒ずつ入れてまき、土をかぶせて手で軽く押さえて水やりしましょう。

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畑に直まきの場合はマルチを敷いて、ホットキャップを被せて保温しましょう。

発芽・間引き

4~7日くらいで発芽します。本葉2~3枚になったら間引いて1本立ちにします。

植えつけ

ポット育苗の場合は、本葉4~5枚で遅霜の心配がなくなってから畑に植えつけます。根鉢を崩さないように植えつけ、たっぷり水やりしましょう。

支柱立て

強風で茎が折れたり、株が振り回されないように短い支柱を1~2本立てて固定します。蔓がないので整枝の必要はありません。

人工授粉

確実に受粉させるために人工授粉させます。雄花の花弁を取って雄しべの花粉を雌しべにやさしくつけてやります。晴れた日の早朝に行いましょう。

追肥

収穫が始まったら2~4週間に1回、1m2あたりNK化成(16-0-16)20gを株間にまいて軽く土寄せします。マルチ栽培の場合は市販の液肥を植穴から注いでもOKです。

収穫

長さ20~25cm(開花後7~8日、きゅうりの大きさくらい)が標準的な収穫サイズです。大きくしても食べられますが、株が疲れてしまうので、適期に収穫するように心がけましょう。開きかけた蕾は花ズッキーニとして楽しめます。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
植えつけの2週間以上前に、1m2あたり完熟堆肥1kgと苦土石灰100g(いずれも過去1年以内に施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり油かす(5-2-2など)または有機配合肥料(6-6-6など)200gを散布し土に混ぜ込みます。生育初期に肥料が効きすぎると、茎葉ばかりが伸びて雌花が付きにくくなるので、元肥は多すぎないように注意してください。また、元肥にはゆっくりと効く油かすなどの有機肥料や、有機肥料をブレンドした有機配合肥料などが適しています。

●ズッキーニの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
エダマメの栽培スケジュール

2022.05更新

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