July

カリフラワー

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

キャベツの仲間で、ブロッコリーと同じく花蕾(からい)を食べますが、わき芽が出ないので1株に1個だけの収穫となります。
花蕾は白だけでなく、紫やオレンジ、黄緑色などもあって楽しめます。

 カリフラワーは、ブロッコリーの花蕾が突然変異によって白くなったものといわれています。栽培方法はほぼ同じですが、カリフラワーは1株に1個だけの収穫なので、株間を広めにとって外葉をのびのびと育て、株自体を大きくすることがポイントです。
 生育適温は15~20℃で高温や過湿に弱く、平均気温が25℃以上になると花蕾の生育や形状が悪くなるので、夏まき、秋冬どりで栽培しましょう。また、暑い時期のたねまきは管理が大変なので、苗から育てるのがおすすめです。
 花蕾を真っ白に育てたい場合は、外葉を束ねて花蕾を覆いヒモで結んでやると、日焼けで黄ばんでしまうのを防げ、寒さから守ることもできます。紫やオレンジなどカラフルな品種の場合はこの作業は不要です。
 連作障害が出るので同じアブラナ科の野菜の作付けは2~3年あけましょう。

植えつけ

【左】本葉4~6枚が植えつけ適期の苗です。深さ10cm程の植穴を掘り、根鉢を崩さず、深植えにならないように植えつけます。
土の表面を押さえて株を安定させ、たっぷりと水やりしましょう。
【右】アオムシやコナガなどの害虫被害にあいやすいので、防虫ネットや寒冷紗をトンネルがけします。
葉がネットの天井に触れるようになったら外しましょう。

追肥・土寄せ

植えつけ後4週間頃の茎葉の生長が盛んになった時に、1m2あたりNK化成(16-0-16)40g程度を施用します。生育期間が長い冬どり栽培では、花蕾が出始めた頃に2回目の追肥を同量程度施用します。茎葉や花蕾が生長すると株が倒れやすくなるので、追肥と同時に株元に土寄せすると倒れにくくなります。

遮光

白い花蕾が7~8cmの大きさになったら、外葉を3~4枚折って花蕾にかぶせたり、外葉を束ねてヒモなどで結び遮光することで、真っ白できれいな柔らかい花蕾になります。
オレンジや紫などカラフルな品種は遮光すると逆に色が悪くなるので遮光はしないでください。

収穫

時々、花蕾の大きさを確認して、直径15cm前後で収穫します。ブロッコリーと違って茎は食べられないので、花蕾の根元をナイフなどで切り取ります。
収穫が遅れると花蕾の間にすき間ができたり、表面がボコボコしてきて花が咲いてしまうので、早めの収穫を心がけましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
植えつけの2週間前までに、1m2あたり完熟堆肥1kgと苦土石灰100g(いずれも前作に施用していれば不要)を散布し、深く耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)150gを散布し土に混ぜ込みます。

●カリフラワーの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
カリフラワーの栽培スケジュール

2022.07更新

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