高温性野菜のため、10℃以下では低温障害をおこして育たなくなります。発芽地温は25~30℃と高温なので、ポリポットにたねまきをして暖かい場所に置いて管理しましょう。
根が真っすぐ伸びる直根性で、耕土が深く排水性のよい土を好みます。水はけが悪いと根腐れを起こしやすいので高畝にするなど対策をするとよいでしょう。初期成長はゆっくりですが、暑くなるとぐんぐん生育して実をつけ、背丈が2メートル位にもなります。下葉を切り取って(摘葉)樹勢を抑え、風通しをよくし、追肥のたびに土寄せを行い株が倒れないようにしましょう。
成長が早いので花が咲いたら毎日観察して採り遅れないことがポイントです。新しい蕾ができなくなったり実が大きくならなくなったら終わりのサインです。連作障害があるので同じ畑は2年以上あけましょう。
たねは皮が硬いので一昼夜水につけてからまくと発芽がよくなります。ポリポットに深さ1cm位のまき穴を作り3~4粒の点まきにして土をかぶせ、手で軽くおさえます。水やりをして暖かい場所に置きましょう。
5~10日で発芽します。本葉2~3枚で2本立ちに、本葉3~4枚で1本立ちに間引きます。
本葉4~5枚になったら畑に植え穴を掘り、根鉢を崩さないように植えつけます。株元を手でおさえて、たっぷり水やりしましょう。
一番果(最初の果実)の肥大が始まった頃から、1m2あたり化成肥料(8-8-8)20gを数回施用します。生育を見ながらこまめに追肥するのがコツ。2週間に1度位が目安です。土が乾いていたら追肥と同時に水やりすると、肥料の効きがよくなります。背丈が高くなるので同時に土寄せも行いましょう。
五角オクラの場合、開花から5~7日、長さ7~8cmが収穫適期です。ハサミで切り取って収穫しましょう。すぐに大きくなり、皮が硬くなるので早めの収穫を心がけます。丸オクラなど品種によって収穫適期が異なるので注意しましょう。
実を収穫したら、風通しをよくして病害虫の発生を防ぎ、樹勢を整えて株が倒れないように摘葉(下葉取り)します。収穫した実(節)から下の葉2~3枚を残して、それより下の葉を切り取ります。養分を上の葉に回すことができ、次々と実をつけ長く収穫が楽しめます。倒伏が心配なら支柱を立ててやりましょう。
●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(元JA全農 肥料研究室技術主管)
植えつけの2週間以上前に、1m2あたり苦土石灰100gと完熟堆肥1kgを散布し(前作で施用していればどちらも不要)深く耕します。オクラの根は直根性で深く張るので、このときに深く耕しておくのがポイントです。
元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)100gを散布し土に混ぜ込みます。
●オクラの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)