July

メキャベツ

イラスト◎かとうともこ 監修◎山崎弘一郎

キャベツの変種で、直径2~3cm程のミニキャベツのようなわき芽が結球したもの。和名をコモチカンラン(子持ち甘藍)といいます。
子だくさんで長期間収穫が楽しめ、プランター栽培もおすすめです。

 キャベツと同じ仲間ですがキャベツより暑さに弱く、高温下ではうまく結球しないので、夏まきで秋~冬に収穫しましょう。たねから育てられますが、真夏の管理となるので、ビギナーやプランター栽培の場合は、苗から栽培するのがおすすめです。収穫時には草丈が50~70cmにもなるので、プランターは根がしっかり育つように深さがある大型のものを選んで植えつけましょう。
 メキャベツは葉のつけ根にできるわき芽が丸く結球するキャベツです。植えつけから2ヵ月くらいで、葉のつけ根に小さなわき芽ができ始めます。生長に合わせて何回か葉をかき取ってわき芽にたっぷり日を当てて、球を大きく育てましょう。寒さに強いので、収穫中も葉かきと追肥を続ければ、翌年の春先にトウ立ちするまで長期間楽しめます。
 連作障害があるので同じ畑で作る場合は栽培間隔を2~3年あけましょう。

たねまき

ポリポットに培養土を入れ、1つのポットにつき3~4粒のたねを等間隔にまき、薄く土をかぶせてたっぷり水やりをします。

間引き

発芽がそろったら、よい苗を2本残して間引き、本葉3~4枚で生育のよい株を1本残してハサミで間引きします。

植えつけ

本葉が5~6枚になったら根鉢を崩さないように植えつけ、株元に土寄せをしてしっかり押さえ、たっぷりと水やりをします。根付くまで苗が倒れないよう仮支柱を立ててやると安心です。

追肥・土寄せ

追肥は定植の3~4週間後、茎葉の生長が盛んになった頃に、1m2あたりNK化成(16-0-16)30g程度を施用します。更に茎が伸びてわき芽がつき始めた頃と、収穫が始まった頃に、同量の追肥を施用します。茎葉が大きく生長すると、その重さで株が倒れやすくなるので、追肥と同時に株元に土寄せしてください。

ネット張り

キャベツと同じく、アオムシやアブラムシなどの害虫が発生したり、鳥に食べられたりする被害があるので、防虫ネットや寒冷紗などで覆いましょう。

葉かき(摘葉)

葉のつけ根に小さなわき芽ができ始めたら、地際から10cm位までのもの(高温期のわき芽)は結球しないので、下葉と一緒に早めに摘み取ります。下から順にわき芽の直径が1cmほどに結球したら、葉柄を少し残して切り取り、日当たりと風通しをよくしてやります。頂部の葉を10枚ほど残して全て切り落としましょう。頭でっかちでバランスが悪く倒れそうなら支柱を立ててひもで固定してやります。

収穫

結球したわき芽が直径2~3cmで硬くしまったものから手でもぎ取るか、ハサミで根元から切り取ります。収穫時期が遅れると芽が開いてしまうので適期を逃さないように注意しましょう。

●土づくりワンポイントアドバイス
指導:岡本 保(JA全農 肥料研究室技術主管)
しっかりとした大きな親株を育てることで、たくさんの芽を収穫することができます。親株をしっかりと育てるには、まずはしっかりとした根を育てることが重要です。そのためには完熟堆肥による土づくりは欠かせません。また元肥を普通のキャベツよりもやや多めに施用します。
完熟堆肥は植えつけの2週間前までに、1m2あたり1.5kg程度を施用してください。同時に苦土石灰(前作で施用していれば不要)100gも散布し、なるべく深く(できれば30cm程度まで)耕しておきます。元肥は植えつけの1週間前に、1m2あたり化成肥料(8-8-8)150gを散布し土に混ぜ込みます。

●メキャベツの栽培スケジュール
(ベランダでも畑でも栽培できます)
メキャベツの栽培スケジュール

2021.07更新

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